京都府立医科大学などの研究グループは今夏にも、ヒトに移植することを想定して開発された特殊なブタの腎臓をサルに移植し、安全性などを確かめる研究を実施すると発表した。このグループが同大学、鹿児島大学および神奈川県のベンチャー企業で、ヒトへの臓器の移植を想定して拒絶反応が起こりにくくなる遺伝子操作したもの。
早ければ今夏にも移植を実施し、拒絶反応の有無や腎臓の機能が保たれるかなど、数年かけて安全性や効果を確認したうえで、腎臓病患者への応用を目指したいとしている。
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伊藤忠 核融合エネルギー米スタートアップBLF社と提携
伊藤忠商事(本社:東京都港区)は3月7日、核融合エネルギー関連スタートアップのBlue Laser Fusion Inc.(本社:米国カリフォルニア州パロアルト、以下、BLF社)の第三者割当増資を引き受けるとともに、フュージョンエネルギー関連ビジネス、およびBLF社が開発するレーザー技術を応用した関連ビジネスにおける戦略的業務提携契約を締結したと発表した。
BLF社は、高輝度青色発光ダイオードの発明でノーベル物理学賞を受賞した中村修二氏が共同創業者の一人として2022年11月に設立されたスタートアップ企業。自社で開発を進めるハイパワーレーザーを用いたレーザー方式核融合炉の商用化を目指している。
コマツ ナトリウムイオンバッテリー搭載フォークリフト
コマツは3月7日、ナトリウムイオンバッテリーを搭載した電動式フォークリフトのコンセプトマシンを開発し、3月から取引先顧客の現場で実証実験を開始すると発表した。ナトリウムイオンバッテリーを搭載するのは同社として初めてで、フォークリフトへの搭載は世界でも先駆的な取り組み。
ナトリウムイオンバッテリーは①エネルギー密度は低いものの、急速充電が可能②サイクル寿命(充放電を繰り返せる回数)が長いことから、ランニングコストの低減が期待できる③地球上に豊富に存在するナトリウムを用いるため、安定した調達が可能で、将来的にコスト削減が見込まれるーなどが利点。
同社は電動式フォークリフトの選択肢を増やすことで、あらゆる現場の電動化を加速させ、環境負荷低減とカーボンニュートラルの実現に貢献する。
23年の国際特許出願 前年比1.8%減 減少は14年間で初
西松建設 アサヒ飲料と協業しカーボンネガティブコン開発
西松建設は3月6日、アサヒ飲料とともに製造過程でのCO2の排出量がマイナスとなるコンクリートの開発に着手したと発表した。これはアサヒ飲料の「CO2を食べる自販機」により、大気中のCO2を吸収した特殊材を活用し、コンクリートに練り混ぜることによって、CO2排出量がマイナスとなるカーボンネガティブなコンクリートを実現するもの。両社は十分な強度を持つコンクリート材料となることを確認し、今後実施工への適用に向けた取り組みへ進める。
日本国内での生コンクリート年間出荷量は約7,500万㎥(2022年度)とされる。例えばこのうちの0.1%を開発中のコンクリートに置き換えるだけで、毎年27万本の杉の木と同等のCO2削減効果が見込まれる。これは森林の広さで東京ドーム約77個分に相当する。