「アジア-産業」カテゴリーアーカイブ

神奈川特区で介護支援ロボ実用化 センサーが排尿感知

神奈川県は5月29日、相模原市など10市2町を対象とした「さがみロボット産業特区」で、実証実験などの支援をしてきた介護支援ロボットが実用化され、販売開始されることになったと発表した。センサーで利用者の排尿の状態を感知し、おむつ交換やトイレ誘導のタイミングが分かりやすくなる。経験の浅い人でも排泄ケアをサポートでき、ヘルパーなど介護現場の負担軽減や人手不足対策につながる。
開発したのは、大人用紙おむつなどを手掛ける光洋(所在地:横浜市)で、商品名は「おむつナビ」。専用の尿とりパッドに発信機(クリップ)を装着し、パソコンやタブレットに排尿の状態を表示する。価格は1セット43万750円(税別)。別途年間7万5,000円のメンテナンス代が必要。月額10万円からのレンタルプランも用意する。同県には購入価格の3分の1を補助するロボット導入支援補助金制度がある。

日本触媒 インドネシアで生産ハラール認証塗料, 樹脂販売 

日本触媒(本社:大阪市中央区)は5月29日、インドネシア子会社PT.NIPPON SHOKUBAI INDONESIA(本社および工場:インドネシア・バンテン州チレゴン市、以下,NSI)が、生産するアクリル酸、アクリル酸エステルおよび高吸水性樹脂の全製品について、国際持続可能性カーボン認証(ISCC PLUS認証)を取得し、製造・販売を開始したと発表した。アクリル酸およびアクリル酸エステルは塗料や粘着剤などの原料として、高吸水性樹脂は主に紙おむつ材料としてそれぞれ使用される。
また、今回ISCC PLUS認証品として製造・販売する製品についても、従来どおりインドネシアのハラール認証機関当局の認証を取得している。日本触媒グループは、これらの製品でサプライチェーンを通じた環境負荷低減ならびに循環型経済に貢献する。

仏壇のはせがわ 終活を死後事務までパックでサポート

仏壇・仏具事業を主に手掛けるはせがわ(東京本社:東京都文京区、福岡本社:福岡市博多区)は5月28日、全国136店舗(2024年5月現在)で6月1日から、顧客の終活をサポートするサービス「あんしん終活パック」の提供を開始すると発表した。墓じまいや葬儀の生前契約、遺言の作成、相続手続きの代行、遺品整理を含めた死後事務委任など、生前整理から亡くなった後の葬儀供養、その他諸手続きをサポートする。

マイナビ ベトナムの介護事業の「WeCare247」へ出資

マイナビ(本社:東京都千代田区)は5月28日、ベトナムで介護人材と被介護者のマッチングサービスを手掛けるWeCare247 Joint Stock Company(本社:ベトナム・ホーチミン市、以下、WeCare247)へ出資したと発表した。WeCare247の質の高いサービスの提供をもとに、被介護者およびその家族への支援を充実。マイナビはWeCare247への投資と成長サポートを通して、人々の生活の質の向上を目指す。
ベトナムでは急速に高齢化が進んでおり、人口1億人のうち65歳以上の割合は10%を超え、2039年までに15%以上に達すると予測されている。その一方で、同国では病院・病床数が不足していることから、家族が介護する慣習があり。被介護者およびその家族にとって”介護”は重い課題となっている。

東急建設 ベトナムACSD社と建築業務のDX化推進で協業

東急建設(本社:東京都渋谷区)は5月28日、ベトナムのAureole Construction Software Development Inc.(オレオ・コンストラクション・ソフトウェア・デベロップメント、本社:ベトナム・ホーチミン市、以下、ACSD社)と、建築現場におけるデジタル化の推進から定着およびその活用に向けた協業について基本協定を締結したと発表した。
ACSD社は三谷産業の100%子会社で、建築関連の設計図・施工図製作、BIMモデリング、積算・見積もり作成などのサービスを提供。日本国内の建築関連企業100社以上との取引実績を持つ。

高度4km上空から38GHz帯電波での5G通信の実証に成功

スカパーJSAT、_NTTドコモ、国立研究開発法人 情報通信研究機構(以下、NICT)、パナソニックホールディングスは5月28日、HAPS(High Altitude Platform Station:高高度プラットフォーム局)を模擬した小型飛行機を活用し、高度約4kmからの38GHz帯電波での5G通信の実証実験に成功したと発表した。
実験では①HAPS搭載用アンテナ・通信機器の追尾性能の検証②地上局アンテナ・通信機器の追尾性能の検証③HAPSネットワークへの回線の切り替え・制御技術の実証④電波伝搬路における降雨減衰補償アルゴリズムの検証ーの4点の検証を行い、すべての項目で目標が達成されていることを確認した。

日本調剤 オンライン薬局「NiCOMS」専用アプリリリース

全国47都道府県で調剤薬局を展開する日本調剤(本社:東京都千代田区)は5月28日、自社開発したオンライン薬局「NiCOMS」のiOS版およびAndroid版のアプリをリリースしたと発表した。NiCOMSは日本調剤の全国の薬局とオンラインで患者をつなぐことにより、プライバシーが確保された場所で、薬の飲み方などの説明を受けたり、外出することなく薬を受け取ることができるサービスで、13万人以上が登録している。

塩野義 グラム陰性菌治療薬「Fetroja」を台湾で販売開始

塩野義製薬(本社:大阪市中央区)は5月28日、グラム陰性菌感染症治療薬「Fetroja(R)」を台湾塩野義製薬股份有限公司(以下、台湾塩野義)が27日に台湾での販売を開始したと発表した。
Fetrojaは、塩野義製薬が創製したシデロフォアセファロスポリン系抗菌薬で、多剤耐性菌を含むグラム陰性菌の外膜を効果的に通過して抗菌活性を発揮する薬剤。台湾では2024年2月、台湾衛生福利部食品薬物管理署(TFDA)から承認を取得していた。Fetrojaは現在、日本、欧州、米国を含め10以上の国・地域で販売されている。

京大と住友林業 世界初の木造人工衛星「LignoSat」完成

京都大学と住友林業は5月28日、2020年4月より取り組んできた「宇宙木材プロジェクト」で、約4年かけて開発した木造人工衛星(LignoSat)が完成したと発表した。6月4日、JAXA(宇宙航空研究開発機構)へ引き渡す。
これは1辺が100mm角のキューブサットと呼ばれる超小型の衛星で、NASA/JAXAの数々の厳しい安全審査を無事通過。世界で初めて宇宙での木材活用が公式に認められた。今年9月に米国フロリダ州のケネディ宇宙センターから打ち上げ予定のスペースX社のロケットに搭載し、国際宇宙ステーション(ISS)に移送する。ISS到着から約1カ月後に「きぼう」日本実験棟より宇宙空間に放出される予定。

いすゞ自動車 国内初 床フルフラットのEV路線バス発売

いすゞ自動車は5月28日、車内後部の段差をなくして床をフルフラットにし、高齢者などにも優しい設計とした電気自動車(EV)の路線バス「エルガEV」を発売したと発表した。床がフルフラットの路線バスは国内初という。
動力源となるリチウムイオンバッテリーは屋根上と車体後部床下の2カ所に配置した。乗車定員は70人。東京地区の希望小売価格は6,578万円。全国のバス事業者向けに年間150台の販売を見込む。フル充電時の航続距離は、時速30km走行で360km。