「アジア-国際交流」カテゴリーアーカイブ

プラスチックごみ 国際条約 隔たり埋まらず合意見送り

地球規模のプラスチックによる環境汚染の防止に向け、初めてとなる国際条約の案をまとめるため、11月25日から韓国・釜山(プサン)で開かれていた政府観光省委員会は12月1日、今回の交渉での合意を見送った。今後改めて会合が開かれ、今回の交渉内容をもとに条文案をまとめるための協議が再開されることになる。
同委員会は、世界的な削減内容を設け、各国が目標達成のためにとった対応やデータを報告するという案と、プラスチックの原料となる石油産出国などが規制に強く反対していることを踏まえ、条約に盛り込まないという案の、対照的な2つの選択肢が示されたまま、意見の隔たりが埋められなかった。
世界のプラスチックごみの量は、2019年までの20年間で2倍以上に増え、各国はプラスチックによる環境汚染を防ぐため法的拘束力のある国際条約をを今年中に取りまとめることを国連で決議している。

COP29 閉幕 「気候資金」35年までに3倍超の年間3,000億㌦

アゼルバイジャンの首都バクーで開かれた国連気候変動枠組み条約第29回締約国会議(COP29)は11月24日、途上国の温暖化対策に先進国が拠出する「気候資金」の目標額を2035年までに現在の3倍超の年間3,000億ドル(約46兆円)以上に引き上げることで合意し、閉幕した。
成果文書では、資金拠出は先進国が主導する一方、途上国の自主的な拠出を促すとした。現在は」各国の公的資金による支援が主流だが、民間投資を拠出額に参入することを認めた。また、世界全体で途上国への官民合わせた拠出額が2035年までに年間1兆3,000億ドル(約201兆円)に達するよう呼び掛けた。今回2日間、会期を延長して交渉を重ねて成果文書の採択にこぎつけたが、インドなどの新興国や途上国が「納得できない」と非難するなど亀裂が残った。
COP30は2025年11月、ブラジルのアマゾン地域のベレンで開催される予定。

COP29首脳会合 島嶼国 対策資金拠出要求 先進国欠席目立つ

アゼルバイジャンで開催中のCOP29 (国連気候変動枠組み条約第29回締約国会議)は11月13日、2回目の首脳級会合が開かれ、気候変動の影響を受けやすい島嶼国の首脳らが相次いで先進各国に対策資金の拠出求めた。
一方、資金の出し手となる先進国や主要排出国の首脳は、それぞれの国内情勢や諸事情を抱え欠席が目立った。米国における、気候変動対策に消極的な政権交代を前にすると、これで国際社会が脱炭素で協調できるのか?不透明感が漂っている。
2日間の首脳級会合に参加した先進7カ国(G7)の首脳は、イタリアのメローニ首相と英国のスターマー首相の2人だけで、石破首相や米国のバイデン大統領らは出席しなかった。二酸化炭素(CO2)の排出量が世界1位の中国と3位のインド、来年のCOP30議長国のブラジルの首脳も出席を見送っている。

訪中ビザ免除, 再開を要望 同友会 新浪氏, 韓正副主席と会談

8年ぶりに派遣された経済同友会の訪中団、新浪剛史代表幹事らは11月4日、北京の人民大会堂で韓正(ハンジョン)国家副主席と会談した。この中で、①日本人への短期ビザ(査証)免除の早期再開②2025年大阪・関西万博への積極的な参加ーなどを働きかけた。韓氏は、「中日の経済貿易交流の架け橋の役割を発揮し続け、両国の協力深化を推進してほしい」と述べた。
中国外務省は11月1日、ビザ免除の対象国に韓国やノルウェーなど9カ国を追加したが、日本は含まれていない。

インドネシア TPPに加盟申請 輸出産業強化し成長加速

インドネシア政府は9月25日までに環太平洋経済連携協定(TPP)への加盟申請した。アイルランガ・ハルタルト経済担当調整相が同日、TPP事務局の役割を担うニュージーランドに正式にTPPの加盟申請を行ったことを明らかにした。輸出産業を強化し、経済成長を加速させることが狙い。

ベトナムの台風被害 死者,行方不明296人, 日本緊急援助物資

ベトナム政府は、9月7日に同国を襲ったスーパー台風(台風11号)による被害状況を明らかにした。11日時点で死者・行方不明者は296人、負傷者は811人、被害家屋は14万418戸に上っている。
同国政府からの要請を受け、日本政府は国際協力機構(JICA)を通じて、緊急援助物資(浄水器、プラスチックシート)を供与することを決めた。

日中韓 観光担当閣僚 30年までに旅行者4,000万人へ連携強化

神戸市で開かれていた日本、中国、韓国の観光担当閣僚会合は9月11日、3カ国は行き来する旅行者などの数を2030年までに、コロナ禍前の水準を1,000万人上回る4,000万人に増やすことを目標に掲げ、連携を強化することで一致し、共同宣言を取りまとめた。
3カ国は①各国が持つ観光データを共有化する②都市部だけでなく、地方へも観光客を呼び込むために、各国から直行便を増やす③各地の自然や文化を生かした付加価値の高い観光の実現にも連携して取り組む−−などで一致した。このほか、共同宣言には持続可能な観光の重要性も明記され、オーバーツーリズム対策や、低炭素型の旅行商品の開発を進めていく方針も盛り込まれた。

パリパラリンピック閉幕 日本 金14,銀10,銅17計41個のメダル

パリ・パラリンピックの閉会式が陸上競技などが行われた「スタッド・ド・フランス」で9月8日(日本時間9日)行われ、史上最多の168カ国・地域と難民選手団からおよそ4,400人が参加した、12日間の大会に幕が降ろされた。
今大会で日本は金メダル14個、銀メダル10個、銅メダル17個の合わせて41個のメダルを獲得した。日本選手団の旗手は、競泳で2つの金メダルを獲得した木村敬一選手と、卓球の女子シングルスで日本選手として初めて金メダルを獲得した和田なつき選手が務めた。
聖火台の灯が消されて、パラリンピックの旗がパリ市のイダルゴ市長から、次の開催都市の米国・ロサンゼルスのバス市長に手渡された。

パリパラ開幕 最多167カ国・地域, 難民選手団4,400人が参加

パリパラリンピックは日本時間の8月29日午前3時から開会式が行われ、フランスのマクロン大統領が開会を宣言して12日間の戦いが幕を開けた。今大会には史上最多の167カ国・地域と難民選手団から、およそ4,400人が参加する予定。
パラリンピックとして初めて競技場の外で行われた開会式で、選手たちはパリ中心部のシャンゼリゼ通りからフランス革命の舞台となったコンコルド広場までパレードした。

日本 タジキスタンとの「特定技能」外国人材で協力の覚書

外務省は8月9日、タジキスタンの首都ドゥシャンベで8日、日本政府とタジキスタン政府との間で在留資格「特定技能」を有する外国人材に係る制度の適正な運用のための情報連携の基本的枠組みに関する協力覚書に署名したと発表した。(法務省、厚生労働省および警察庁代表者が5日、署名済み)
この協力覚書は、両国が一定の専門性・技能を有する人材(特定技能外国人)の円滑かつ適正な送り出し・受け入れの確保(とくに悪質な仲介機関の排除)および特定技能外国人の日本国内での在留に関する問題解決等のための情報連携および協議の基本的枠組みを定めるもの。