「つなぐ」カテゴリーアーカイブ

取引代金の振込手数料 天引き禁止 下請法 報告書案

下請法の抜本改正を検討している政府の有識者会議の報告書案の全容が明らかになった。取引代金の振込手数料を下請け業者に負担させる行為や、取引の後払いに使う約束手形などの使用を禁じ、法の網を広げることを求める。不当な商習慣を一掃し、価格転嫁をサプライチェーン(供給網)全体に浸透させるのが狙い。下請法の抜本改正は約20年ぶり。
報告書案は、長年染み付いた下請けいじめが「失われた30年」の一因になったと指摘。1990年代半ば以降、大手企業と中小企業の取引で価格転嫁が進まない商慣習が定着し、物価と賃金が伸びない「価格据え置き型経済」が定着したとしている。その結果、中小企業が投資と賃上げの原資を確保できなくなって技術革新が起きず、経済が伸び悩む悪循環に陥ったと訴えている。

補正予算案一般会計13.9兆円 維新, 国民民主が賛成 衆院通過

石破内閣が初めてまとめた総合経済対策を盛り込んだ2024年度補正予算案は12月12日の衆院本会議で、自民、公明、日本維新の会、国民民主の各党の賛成多数で可決され、参院に送付された。
補正予算案は一般会計総額13.9兆円で、地震と豪雨災害に見舞われた能登半島の復旧・復興費や電気・ガス料金の補助などが計上された。政府・与党は立憲民主党の要求を受け、復旧・復興費を1,000億円増額する修正に応じた。増額分は予備費からの支出で総額に変更はない。
政府・与党は13日から参院予算委員会で審議を始め、17日の成立を目指す。

24年の漢字は「金」五輪の”金”メダル, 政治の裏”金”

日本漢字能力検定協会(本部:京都市)は12月12日、2024年の世相を漢字一文字で表す今年の漢字に「金(キン・かね)」を選び、清水寺(所在地:京都市東山区)で発表した。パリオリンピック・パラリンピックでの日本人選手の活躍による金メダルや、政治の裏”金”問題などの金の意味を示している。今年の漢字に「金」が選ばれたのは2021年以来で、5回目となる。

防衛増税案 法人, たばこ税26年4月から, 所得税27年1月から

前岸田政権のもとで決まった防衛力強化の財源を確保するため、政府・与党が検討する増税案が判明した。法人税とたばこ税は2026年4月から、所得税は2027年1月から引き上げる。自民、公明両党の税制調査会で協議し、年内にまとめる2025年度与党税制改正大綱に盛り込むことを目指す。ただ、国民民主党は防衛増税に反対しており、3党の調整が難航する可能性もある。

”紀州のドンファン”事件 元妻に無罪判決 和歌山地裁

和歌山地裁は12月12日、2018年に”紀州のドンファン”と呼ばれた和歌山県田辺市の資産家、野崎幸助さん(当時77歳)に覚醒剤を摂取させ殺害したとして殺人罪などに問われた元妻、須藤早貴被告(28)の裁判員裁判で、無罪判決を言い渡した。求刑は無期懲役だった。
福島恵子裁判長は、判決理由で「野崎さんが覚醒剤を誤って過剰摂取したことがないとは言い切れない。被告が殺害したとするには合理的疑いが残る」と指摘した。

「103万円」来年引き上げ 自公国が合意 補正予算成立へ

自民、公明両党と国民民主党は12月11日、年収103万円を超えると所得税が課される「103万円の壁」を、国民民主党が求める178万円を目指して来年から引き上げることで合意した。また、ガソリン税に上乗せされている暫定税率も国民民主党の主張を受入れ、廃止することで一致した。この合意を踏まえ、国民民主党は2024年度補正予算案に賛成する。予算案は12日に修正のうえ、衆院で可決される見通しだ。参院は与党が過半数を占めるため、今国会での成立が確実となった、

異色のキャスター 小倉智昭さん 膀胱がんで死去 77歳

TBS系の「世界まるごとHOWマッチ」のナレーションや、フジテレビ系の「情報プレゼンター とくダネ」の司会で、その軽妙な語り口や、政治・経済、文化・芸能、エンターテイメントまで幅広い分野での独自のコメントに特徴があり、歯に衣着せぬ発言で人気を集めた小倉智昭(おぐら・ともあき)氏が12月9日、膀胱(ぼうこう)がんのため、亡くなった。77歳だった。
生前、本人も語っているように、「2年半もの間、摘出手術を先延ばししたことが大きな間違いだった」ようだ。2016年に膀胱がん、2021年に肺への転移を発表。2023年に腎盂がんが見つかった後は入退院を繰り返していた。

25年SAF生産量 前年の2.1倍見込むも普及遅れを懸念 IATA

国際航空運送協会(IATA)によると、2025年の世界全体の旅客数も産業全体の売上高も順調な伸びを予測する中、懸念材料として挙げられるのが、脱炭素で欠かせないはずの再生航空燃料(SAF=Sustainable Aviation Fuel)の普及の遅れだ。2024年の世界のSAFの生産量は13億リットルと2023年(6億リットル)の2.2倍となったが、IATAが6月に公表した2024年の見通し(19億リットル)には大幅に届かなかった。
2025年のSAF生産量は2024年比2.1倍の27億リットルを見込むが、ジェット燃料の生産量全体のわずか0.7%にとどまる。

25年の世界航空旅客数 6.7%増で初の50億人超え IATA予測

世界航空各社が加盟する国際航空運送協会(IATA)は12月10日、2025年の業界の需要見通しを発表した。世界全体の旅客数は前年比6.7%増の52億人となり、初めて50億人の大台を超える。2025年の航空産業全体の売上高も初めて1兆ドル(151兆円)を上回り、同4.4%増の1兆70億ドルとなる見通し。

OECD調査 成人の「読解力」日本2位「問題解決能力」1位

経済協力開発機構(OECD)は12月10日、31カ国の16〜65歳を対象に実施した「国際成人力調査」(PIAAC)の結果を公表した。社会生活に必要な能力を測る調査で、日本は3つの分野のうち、「読解力」と「数滴思考力」がいずれも2位。今回新設された「問題解決能力」は1位で、日本はトップレベルの成績だった。2回目となる今回は2022〜2023年に行われ、約16万人が参加。日本は5,165人が参加した。