「アジア-産業」カテゴリーアーカイブ

トヨタ 低排気量の小型エンジンを開発 PHV, HVへ搭載想定

トヨタ自動車の佐藤恒治社長は5月28日、燃費効率と小型化を追求した新型エンジンの開発を進めることを明らかにした。開発するのは低排気量の直列4気筒のエンジンで、2種類用意する。プラグインハイブリッド車(PHV)やハイブリッド車(HV)など電動車のモーターとの併用を想定し、高効率化を目指す。

斉藤国交相 ライドシェア全面解禁の議論見合わせを要望

斉藤鉄夫国土交通相と河野太郎デジタル相は5月27日、デジタル庁で一般ドライバーが有償で乗客を運ぶ「ライドシェア」の拡充を巡って意見交換した。その結果、斉藤氏は現在は認めていないタクシー会社以外の参入による全面解禁について、「タクシー運転手の労働環境に大きな影響が生じかねない」と慎重に、議論を見合わせるよう求めた。一方、河野氏は日本版ライドシェアの効果検証と並行し、全面解禁に向けた法制度の検討を進めるべきだと主張した。話し合いは今後も継続する。

NTTデータ マレーシアの決済会社GHL Systems株式取得

NTTデータ(本社:東京都江東区)は5月27日、マレーシアの決済代行大手GHL Systemsの発行済み株式の58.7%を同日、大株主より譲り受けることで合意したと発表した。今後、マレーシア証券取引所を通じてその他既存株主に対して、公開買い付けを提案していく予定。
今回の株式取得により、マレーシア、フィリピン、タイへの決済端末を通じたペイメント事業に進出。ASEANで増えつつあるモバイル決済および関連システム構築などで事業拡大を目指す。

ワタミ 居酒屋「三代目鳥メロ」中国へ4年ぶり再進出

ワタミは5月27日、居酒屋「三代目鳥メロ」を中国広東省深圳市に直営で出店したと発表した。8月には上海市でも直営店の出店を予定。今後はフランチャイズ(FC)での展開も視野に入れる。中国産のブランド鶏を使った焼き鳥や串揚げのほか、すき焼きや寿司など日本食も提供する。客単価は130元(約2,800円)を見込む。
同社は2005年、中国本土に「居酒屋 和民」1号店を出店。2014年には42店舗を展開していた。その後、不採算店を整理、コロナ禍で2020年2月、直営全7店舗閉鎖し撤退。今回4年ぶりの再進出となる。

帝人 小児向け伸びる心臓パッチ共同開発 再手術リスク減

帝人(本社:大阪市北区)は5月27日、福井経編興業(所在地:福井市)および大阪医科薬科大学と共同で、先天性心疾患を持つ小児向け心臓パッチ「シンフォリウム」を開発し、6月12日に発売すると発表した。帝人傘下の帝人メディカルテクノロジー(所在地:大阪市)が販売する。価格は104c㎡の製品が37万8,560円。同製品は2023年7月に厚生労働省から製造販売の承認を取得している。この心臓パッチは伸縮することで、成長する小児の心臓の変化に対応し、これまでなら必要だった再手術のリスクを低減できるという。

サイバーダイン マレーシア・ペラ州施設にHAL大型納入へ

産業・医療用装着型ロボット「HAL」を手掛けるサイバーダイン(本社:茨城県つくば市)は5月27日、マレーシアのスティーブン・シム・チー・キオン人的資源省ら一行が23日、同社を訪れ、2024年末にペラ州で開業予定の社会保障機構(SOCSO)のリハビリセンター向けにHALの大型購入オファがあったと発表した。
建設中の国立神経ロボットサイバニクス・リハビリテーションセンターにはHAL50セット(65台)が納入予定で、単一施設への導入数としては世界最大という。SOCSOは2018年に東南アジアで初めてHALを導入。2024年3月末時点で、マレーシア国内12施設で114台のHALが稼働している。

トヨタなど4社 脱炭素燃料30年導入へ共同検討

トヨタ自動車、出光興産、ENEOS、三菱重工業の4社は5月27日、自動車向けの脱炭素(カーボンニュートラル、CN)燃料の導入・普及に向け共同で検討を始めたと発表した。2030年ごろの導入を目指し、量産化の方法や実現に必要な制度などについて検討を進める。
CN燃料は既存のエンジン車にも活用できる可能性があるほか、充電に時間がかかる電気自動車(EV)と違い、給油時間をガソリン車並みにできるメリットがある。

「レカネマブ」韓国でアルツハイマー病治療剤で承認取得

エーザイ(本社:東京都文京区)とバイオジェン・インク(本社:米マサチューセッツ州ケンブリッジ)は5月27日、ヒト化ヒト可溶性アミロイドβ(Aβ)凝集体モノクローナル抗体「レケンビ(R)」(一般名:レカネマブ)について、「成人のアルツハイマー病(AD)による軽度認知障害および軽度の認知症の治療の治療」を適応として、韓国食品医薬品安全処(MFDS)より承認を取得したと発表した。今回の承認は米国、日本、中国に次いで4カ国目となる。
韓国における65歳以上の認知症患者は2021年時点で約90万人と推計され、65歳以上の10人に1人が認知症、5人に1人は軽度認知障害(MCI)といわれている。

三菱電機, アイシン 次世代電動化関連製品で合弁会社

三菱電機、三菱電機モビリティおよびアイシンは5月24日、次世代電動化関連製品事業に関する合弁会社を設立することで基本合意したと発表した。この合弁会社は三菱電機モビリティの一部の事業を引き継ぎ、電気自動車(BEV)やプラグインハイブリッド車(PHEV)などの次世代電動車に搭載する駆動モーター、電力変換器(インバーター等)およびそれらの制御ソフトウェアを、車両・システム目線で最適化し、これら製品の開発・生産・販売を行う。合弁会社への出資比率は三菱電機グループが66%、アイシンが34%を想定。

三菱電機 ベトナムでFA機器の合弁 ASEAN向け事業拡大へ

三菱電機(本社:東京都千代田区)は5月24日、ASEAN向けFA機器の生産体制強化するため、冨士ベークライト(所在地:岡山県小田郡)と冨士ベークライトの子会社Fuji Bakelite Vietnam Co.,Ltd.(所在地:ベトナム・ハノイ近郊、以下、冨士ベークライトベトナム)の持分80%の取得に関する契約を締結したと発表した。これに伴い、新社名を「Mitsubishi Electric FP Automation Co.,Ltd.(三菱電機オートメーションベトナム)」(所在地:ベトナム・ハノイ近郊、第2タンロン工業団地)とし、6月1日から新合弁会社として事業を開始する。
これにより、ASEAN向けの低圧遮断器の生産体制を構築する。将来的には同新会社でFA機器の需要拡大に向けた生産体制を強化し、ASEAN諸国への製品供給力を高めることで、FAシステム事業のさらなる拡大を図る。