政府は11月26日、次世代の太陽光発電の切り札に位置付ける「ペロブスカイト太陽電池」の導入目標を初めて策定し、官民協議会で示した。設置費用の補助などで発電事業者のコストを低減し、2040年に国内で約20ギガワット(GW)の発電能力を目指す。これは約600万世帯が利用する電力を賄える計算になる。政府が2024年度内に改定する次期エネルギー基本計画に盛り込む方針だ。
ペロブスカイトは日本発の技術で、軽量で薄く、曲げられるのが特徴。このため、木造の建物や倉庫のほか、高層ビルの壁や住宅の窓ガラスにも設置できる。ペロブスカイトの主原料ヨウ素は、日本が生産量で世界2位のシェアの26%を占める。
2025年度から実用化される予定。経済産業省は自治体や企業に設置費用を補助し、普及を後押しする。
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ブタの腎臓 サルに移植成功 国内初の臨床応用めざす
腎臓病の根本的治療法確立に向け、この一環として、明治大学発のスタートアップ、ポル・メド・テック(所在地:川崎市)は11月25日、他の動物に移植しても拒絶反応が起きないように遺伝子を改変したブタの腎臓を、カニクイザルに移植し、成功したと発表した。
鹿児島大学、京都府立医科大学、ポルメド社などが24日、共同で実施した。カニクイザルの腎臓を2つとも取り除き、ポルメド社が育成した月齢約3カ月のブタの腎臓1個を移植した。移植した腎臓が機能しているとみられ、移植後、サルの排泄器官から尿が出るのを確認した。
これは国内初の臨床応用に向けた実験で、腎臓病に苦しむ患者への移植技術の確立を目指す。患者への移植は数年後に実現する可能性があるという。今後数カ月間で最大8頭のサルに同様の移植を実施し、患者への移植の具体的な手法や薬の投与方法、適切な体調管理の方法の確立を目指す。
佐渡金山で初の労働者追悼式「深い哀悼の意」韓国不参加
ドウデュース ゴール前競り合いもJC制す G15勝目飾る
競馬の第44回ジャパンカップ(JC,2400m芝、14頭出走、G1)は11月24日、東京・府中市の東京競馬場で行われた。1番人気のドウデュース(武豊騎乗)が、これまでとは少し違う、最線半ばで先頭に立ち、2着同着の2頭との競り合いを制し、首差のリードを守り、快勝した。勝ち時計は2分25秒5。賞金5億円を獲得した。
国内外のG1馬10頭が集結した頂上決戦はドウデュースの独壇場だった。同馬は連覇がかかる年末の有馬記念(G1)がラストランになる予定。
このレース、逃げ馬不在でスローペースの中、第4コーナー手で徐々にギアを上げ、先行馬勢に有利な流れを力でねじ伏せた形で、天皇賞・秋に続きG15勝目を挙げた。武騎手はJC最多の5勝目、友道康夫調教師(栗東)は2勝目。
2着は同着で、逃げたシンエンペラーと、向こう正面で先頭に立ったドゥレッツァが並んで入線した。5着までを日本馬が占め、外国勢の最先着はフランのゴリアットの6着。引退レースだったディープインパクト産駒のアイルランドのオーギュストロダンは8着に終わった。
COP29 閉幕 「気候資金」35年までに3倍超の年間3,000億㌦
アゼルバイジャンの首都バクーで開かれた国連気候変動枠組み条約第29回締約国会議(COP29)は11月24日、途上国の温暖化対策に先進国が拠出する「気候資金」の目標額を2035年までに現在の3倍超の年間3,000億ドル(約46兆円)以上に引き上げることで合意し、閉幕した。
成果文書では、資金拠出は先進国が主導する一方、途上国の自主的な拠出を促すとした。現在は」各国の公的資金による支援が主流だが、民間投資を拠出額に参入することを認めた。また、世界全体で途上国への官民合わせた拠出額が2035年までに年間1兆3,000億ドル(約201兆円)に達するよう呼び掛けた。今回2日間、会期を延長して交渉を重ねて成果文書の採択にこぎつけたが、インドなどの新興国や途上国が「納得できない」と非難するなど亀裂が残った。
COP30は2025年11月、ブラジルのアマゾン地域のベレンで開催される予定。
プーチン政権 兵士確保へ債務免除や受刑者に恩赦, 就職優遇
ロシアのプーチン政権が、ウクライナ侵略に動員する兵士確保になりふり構わずあの手、この手を繰り出している。プーチン大統領は11月23日、少なくとも1年間、ウクライナ侵略に従軍する兵士として契約すれば、最大1,000万ルーブル(約1,480万円)の債務を免除する法律に署名した。受刑者が契約で恩赦や犯罪歴の抹消などを認められる法律に続く措置だ。
ウクライナ侵略での前線地域なら月収として、最大21万ルーブル(約31万円)。国民の平均月収約7万ルーブル「(約10万円)の3倍にあたる。このほか、7月には契約時に連邦政府から支給する一時金をこれまでの約2倍に増額し、地方当局にも加算を促している。モスクワでは、連邦政府とモスクワ市などの合計で、一時金は520万ルーブル(約770万円)まで跳ね上がっている。帰還した元兵士には、就職や大学進学の優遇措置、家賃補助などの支援もある。
サッカー天皇杯 神戸5大会ぶりV Gガンバとの関西対決制す
琴桜 初優勝 豊昇龍との千秋楽決戦制す 大相撲九州場所
田中将大投手 楽天退団へ 減額制限超え提示受け入れず
侍ジャパン 2連覇逃す 台湾初優勝 戸郷 2被弾4失点
野球の国際大会「プレミア12」は11月24日、東京ドームで決勝が行われた。2次ラウンド1位の日本代表「侍ジャパン」は同2位の台湾に0−4で敗れ、大会2連覇を逃した。台湾は初優勝を飾った。最優秀選手(MVP)には台湾の陳傑憲が選ばれた。3位決定戦は、同4位の米国が同3位のベネズエラに6−1で快勝した。
結果論だが、台湾としてはすでに決勝進出が決定していた2次ラウンドの、難敵とみられた日本との最終戦を捨て、決勝戦のために好投が見込めそうな投手を温存して決勝戦に投入した作戦勝ちだった。その一方で日本の先発投手、戸郷に対する徹底した分析・対策を講じ戦った。それが6回のソロと3ランで一挙4点の攻撃につながった。侍ジャパンはわずか散発4安打に終わった。