「つなぐ」カテゴリーアーカイブ

大阪の百貨店10月売上高4.2%増 京都, 神戸も前年上回る

日本百貨店協会のまとめによると、京阪神の百貨店の10月の売上高はいずれも前年同月を上回った。中でも好調だったのは大阪市内。前年同月比4.2%増の781億円と、37カ月連続で前年実績を上回った。厳しい残暑で悪冬物の衣料品は苦戦したものの、免税品や高級ブランド品などの伸びが上回った。京都市内は1.3%増の214億円、神戸市内は1.0%増の120億円だった。

10月全国百貨店売上高0.7%減 2年8カ月ぶり前年実績下回る

日本百貨店協会のまとめによると、全国の10月の売上高は前年同月比0.7%減の4,477億円と2年8カ月ぶりに前年実績を下回った。季節外れの気温の高い日が続き、コートなど秋冬の衣料品が売れなかったほか、食料品も価格高騰による買い控えで苦戦した。衣料品は4.3%減、食料品は2.0%減となった。

興和 ミノムシの糸を世界で初めて高強度の繊維製品化

医薬品メーカーの興和(本社:名古屋市)はこのほど、ミノムシが吐く糸を使った繊維を世界で初めて製品化したと発表した。炭素繊維強化プラスチック(CFRP)と組み合わせて強度を高め、スポーツ用品や自動車や航空機ののボディなどでの活用展開を目指す。
ミノムシが吐く糸はクモの糸を上回り、自然界で最も強度が高いとされる。同社は2017年から農業・食品産業技術総合研究機構と共同研究を続け、実用化を検討してきた。今回、人工飼育のミノムシに糸を吐かせ、シート状の繊維製品をつくる手法を確立。シートをCFRPに貼り合わせることで、より衝撃に強く、壊れにくくなる。

厚労省 働く高齢者 満額年金 月収62万円まで拡大”働き損”解消

厚生労働省は、働いて一定の収入がある高齢者の厚生年金を減らす「在職老齢年金制度」の適用基準額(賃金と年金の合計)を現在の月50万円から62万円へ引き上げる方向で調整に入った。満額支給となる対象を拡大する。”働き損”を解消して、高齢者の就労を促し、人手不足対策につなげるのが狙いだ。

環境省など 温室効果ガス「60%削減」35年度目標案

環境省と経済産業省は11月25日、気候変動対策を議論する有識者会議で、2035年度の温室効果ガスの排出量を2013年度比で60%削減する新たな目標案を示した。2030年度に46%の削減を目指す現在の目標達成に向けたペースを維持する。2025年2月までに国連に提出する。日本は2050年までに温室効果ガスの排出量を実質ゼロとすることを目指している。

政府 次世代太陽電池「ペロブスカイト」40年に20GW目標

政府は11月26日、次世代の太陽光発電の切り札に位置付ける「ペロブスカイト太陽電池」の導入目標を初めて策定し、官民協議会で示した。設置費用の補助などで発電事業者のコストを低減し、2040年に国内で約20ギガワット(GW)の発電能力を目指す。これは約600万世帯が利用する電力を賄える計算になる。政府が2024年度内に改定する次期エネルギー基本計画に盛り込む方針だ。
ペロブスカイトは日本発の技術で、軽量で薄く、曲げられるのが特徴。このため、木造の建物や倉庫のほか、高層ビルの壁や住宅の窓ガラスにも設置できる。ペロブスカイトの主原料ヨウ素は、日本が生産量で世界2位のシェアの26%を占める。
2025年度から実用化される予定。経済産業省は自治体や企業に設置費用を補助し、普及を後押しする。

ブタの腎臓 サルに移植成功 国内初の臨床応用めざす

腎臓病の根本的治療法確立に向け、この一環として、明治大学発のスタートアップ、ポル・メド・テック(所在地:川崎市)は11月25日、他の動物に移植しても拒絶反応が起きないように遺伝子を改変したブタの腎臓を、カニクイザルに移植し、成功したと発表した。
鹿児島大学、京都府立医科大学、ポルメド社などが24日、共同で実施した。カニクイザルの腎臓を2つとも取り除き、ポルメド社が育成した月齢約3カ月のブタの腎臓1個を移植した。移植した腎臓が機能しているとみられ、移植後、サルの排泄器官から尿が出るのを確認した。
これは国内初の臨床応用に向けた実験で、腎臓病に苦しむ患者への移植技術の確立を目指す。患者への移植は数年後に実現する可能性があるという。今後数カ月間で最大8頭のサルに同様の移植を実施し、患者への移植の具体的な手法や薬の投与方法、適切な体調管理の方法の確立を目指す。

佐渡金山で初の労働者追悼式「深い哀悼の意」韓国不参加

新潟県、同県佐渡市、民間団体等で組織する実行委員会は11月24日、佐渡市で世界文化遺産「佐渡島(さど)の金山」で金の採掘に携わり、亡くなった朝鮮半島出資者を含む労働者の追悼式を初めて開いた。参加を予定していた韓国側は意見調整に必要な時間が十分ではないと出席しなかった。式典には生稲晃子外務政務官が日本代表として出席し、花角英世知事、渡辺竜五市長、民間団体の代表らおよそ70人が参列、黙祷を捧げ、献花した。
生稲氏はあいさつで、朝鮮半島出身の労働者も過酷な労働環境のもとで、作業に従事したと指摘、「亡くなったすべての方々に深い哀悼の意を表したい」と述べた。

ドウデュース ゴール前競り合いもJC制す G15勝目飾る

競馬の第44回ジャパンカップ(JC,2400m芝、14頭出走、G1)は11月24日、東京・府中市の東京競馬場で行われた。1番人気のドウデュース(武豊騎乗)が、これまでとは少し違う、最線半ばで先頭に立ち、2着同着の2頭との競り合いを制し、首差のリードを守り、快勝した。勝ち時計は2分25秒5。賞金5億円を獲得した。
国内外のG1馬10頭が集結した頂上決戦はドウデュースの独壇場だった。同馬は連覇がかかる年末の有馬記念(G1)がラストランになる予定。
このレース、逃げ馬不在でスローペースの中、第4コーナー手で徐々にギアを上げ、先行馬勢に有利な流れを力でねじ伏せた形で、天皇賞・秋に続きG15勝目を挙げた。武騎手はJC最多の5勝目、友道康夫調教師(栗東)は2勝目。
2着は同着で、逃げたシンエンペラーと、向こう正面で先頭に立ったドゥレッツァが並んで入線した。5着までを日本馬が占め、外国勢の最先着はフランのゴリアットの6着。引退レースだったディープインパクト産駒のアイルランドのオーギュストロダンは8着に終わった。

COP29 閉幕 「気候資金」35年までに3倍超の年間3,000億㌦

アゼルバイジャンの首都バクーで開かれた国連気候変動枠組み条約第29回締約国会議(COP29)は11月24日、途上国の温暖化対策に先進国が拠出する「気候資金」の目標額を2035年までに現在の3倍超の年間3,000億ドル(約46兆円)以上に引き上げることで合意し、閉幕した。
成果文書では、資金拠出は先進国が主導する一方、途上国の自主的な拠出を促すとした。現在は」各国の公的資金による支援が主流だが、民間投資を拠出額に参入することを認めた。また、世界全体で途上国への官民合わせた拠出額が2035年までに年間1兆3,000億ドル(約201兆円)に達するよう呼び掛けた。今回2日間、会期を延長して交渉を重ねて成果文書の採択にこぎつけたが、インドなどの新興国や途上国が「納得できない」と非難するなど亀裂が残った。
COP30は2025年11月、ブラジルのアマゾン地域のベレンで開催される予定。