宮内庁正倉院事務所(所在地:奈良市)は7月8日、正倉院に伝わる宝物で、天下人直前だった織田信長らが一部を切り取ったとされる香木「黄熟香(おうじゅくこう)」(蘭奢待=らんじゃたい)の伐採年代が、放射性炭素年代測定で8世紀後半〜9世紀末ごろと分かったと発表した。また今回、香りには古代から香料などに使われ、甘くスパイシーな匂いとされる「ラブダナム」に似た成分も含まれていたことが分かった。
蘭奢待はジンチョウゲ科の植物の幹部分で、長さ約1.56m、重さ11.6kg。正倉院宝物となった時期は不明。以前行われた成分分析で、ラオスやベトナムなどインドシナ半島頭部山岳地帯で算出されたものに近いとされている。蘭奢待は、室町幕府八代将軍・足利義政、織田信長、明治天皇が一部切り取ったと伝わっている。
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万博「空飛ぶクルマ」デモ飛行 7/12にも3カ月ぶり運航再開
複数の運航関係者によると、大阪・関西万博の会場で次世代の移動手段として期待される「空飛ぶクルマ」のデモ飛行が、7月12日にも再開される見通しとなった。再開されるのは米リフト・エアクラフトが開発した1人乗りの「ヘクサ」(全長4.5m、高さ2.6m)。7月12〜14日と19〜21日の6日間、会場西端の離着陸場の上空を飛行する計画という。
このほか、万博での空飛ぶクルマのデモ飛行は残りの2陣営も会期中、運航事業者ごとに期間を区切って披露されることになっている。スカイドライブは7月下旬〜8月下旬。ANAホールディングスと米ジョビー・アビエーション陣営は9月下旬〜閉幕日の10月13日に運航を予定している。
事故は4月26日に発生。プロペラモーター18個のうち1個が破損し、このモーターを覆うプラスチック製カバー2個が落下した。これにより、原因究明と安全確保のためデモ飛行は中止されていた。事故の原因は、プロペラを回すモーターを設置する部分に、部品メーカーから強度が基準より低い部品が使われていたためーーと分かった。