東京慈恵会医科大学、横浜市立大学、米国国立がん研究所らの研究グループは11月6日、光免疫抗体を用いることで、生物種や薬剤耐性に関係なく様々な標的を選んで破壊、除去できる光免疫治療戦略の基準となる手法を確立したと発表した。
光免疫療法はウイルス、細菌・細胞といった標的に光免疫抗体を結合させ光を当てることで、標的のみを破壊、除去できるが、この研究では標的に結合する抗体(モノクローナル抗体)と、近赤外光に反応するプローブが結合した光免疫抗体を用いることにより、多種多様な細胞や微生物を光免疫療法の対象とする手法を確立した。
「新技術・新開発」カテゴリーアーカイブ
日米欧など28カ国、企業が「AI安全サミット」初の国際会議
竹中工務店と出光 建設系使用済みプラスチックの再資源化で実証
SBIと台湾PSMC 宮城県に半導体工場を新設 車載用など生産
SBIホールディングス(本社:東京都港区)は10月31日、台湾の半導体受託生産大手Powerchip Semiconductor Manufacturing Corporation(以下、PSMC)とともに宮城県黒川郡大衡村、第二仙台北部中核工業団地を半導体建設予定地として決定、JSMC(本社:東京都港区)および宮城県を合わせた4社で、日本政府から一定以上の補助金を受領することを前提とし、先端半導体工場の建設に向けた基本合意書を締結したと発表した。JSMCは8月にPSMCが今回のプロジェクトの準備会社として設立した事業会社。
建設予定地の工場では最終的に28nm、40nm、55nmの半導体について月間4万枚のウェハを生産する計画。PSMCは車載向け半導体需要の90%を占めるとされている28nm以上の半導体を高品質で安価・大量に生産するビジネスモデルのノウハウを持つ。
竹中工務店 竹本油脂と共同で高流動・無収縮コンクリート開発
シャープ 積層型太陽電池モジュール変換効率33.66%達成 世界初
シャープは10月27日、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の「移動体用太陽電池の研究開発プロジェクト」で、化合物2接合型太陽電池モジュールと、シリコン太陽電池モジュールを組み合わせた積層型太陽電池モジュールで、世界最高の変換効率33,66を達成したと発表した。同モジュールの変換効率は同社が2022年にNEDOのプロジェクトで達成した世界記録32.65%を更新するもの。
今回試作した太陽電池モジュールは、化合物2接合型太陽電池セルをトップ層に、シリコン太陽電池セルをボトム層に配置した新構造により、様々な波長の光を効率的にエネルギー変換できることから高効率化を実現した。
同社は今後も電気自動車や宇宙・航空分野などの移動体への搭載に向けて、引き続き太陽電池モジュールの高効率化および低コスト化に関する研究開発を進め、移動体分野における温室効果ガスの排出削減に貢献していく。
阪大グループ 紙おむつの処理で環境への負担軽減へ新技術開発
INPEXと大阪ガス メタネーション試験設備のプラント本工事に着手
コスモエネHDとTOYO 製油所で発生CO2をメタノールに直接合成
コスモエネルギーホールディングスと東洋エンジニアリング(以下、TOYO)は10月23日、触媒を利用したCO2からのメタノール直接合成に向けた共同検討について基本合意書を同日、締結したと発表した。
TOYOは、水素と製油所や工場から分離・回収したCO2からメタノールを直接合成できるライセンス技術を保有している。CO2を直接原料として使用できることから、複数のプロセスを経由することなく、効率的にメタノールを製造することが期待される。両社は今回の共同検討を通じてコスモエネルギーグループの製油所等から発生するCO2由来のサステナブル製品の生産を目指し、CO2削減効果や投資採算性等を双方で検討していく。
住友商事 ソニーGともみ殻由来のバイオ燃料・ケミカル製造の実証
住友商事は10月18日、ソニーグループと共同で、もみ殻由来のバイオ燃料・バイオケミカルを製造する実証実験を開始すると発表した。新潟県胎内市および胎内市農業協同組合(JA胎内市)の協力のもと、技術開発や用途開発に取り組み新しい地産地消の脱炭素化事業モデルとして、国内および世界への展開を目指す。
もみ殻は世界で年間1億トン以上、日本国内だけでも約200万トン排出されている。このもみ殻を回収し、①もみ殻炭を製造する②もみ殻炭から抽出した「もみ殻シリカ」および「もみ殻活性炭」を製造する③もみ殻炭製造時に発生するオフガスの再生可能エネルギーとしての活用技術を開発する。
この事業は、環境省の令和5年度「地域共創・横断型カーボンニュートラル技術開発・実証事業(二次公募)」に採択されている。