東京大学の研究グループは、南海トラフに沿って沈み込む深海堆積物を調査した結果、砂層に富むタービダイトがスロー地震活動の静穏域(プレート間固着の強い領域と概ね一致)に集中して分布することを発見した。これは海洋研究開発機構が過去に南海トラフで取得した反射法探査データを深海掘削データをと組み合わせ、海溝で沈み込む深海堆積物を分析した結果、分かったもの。
西側タービダイトは主に四国の足摺岬沖に、中央側タービダイトは紀伊半島の潮岬沖に、東側タービダイトは紀伊半島の熊野沖にそれぞれ分布。一方、四国の室戸岬沖ではタービダイトが分布せず、泥質堆積物のみが沈み込んでいた。南海トラフ沿いの深海堆積物をを分析し、沈み込むタービダイトの全貌を明らかにしたのは、今回が初めて。
「新技術・新開発」カテゴリーアーカイブ
日揮HDなど3社 NEDOの水素サプライチェーン構築事業に採択
JAXA, 慶大など 月面整備・作業小型ロボの実証実験を公開
東大と三井不 KOIL MOBILITY FIELDで走行中給電の検証実験開始
東大と三井不動産は7月3日、首都圏最大級の屋外ロボット開発拠点、KOIL MOBILITY FIELDで走行中給電用コイルを埋設した走行レーンを民間で初めて新設し、フィールド検証実験を開始したと発表した。これにより、両者は日本初の電気自動車(EV)への走行中ワイヤレス給電の公道での実証実験に近づくことになる。
今回埋設した送電コイルは60秒間充電すると、約6km走行できる試算となっている。将来的に6km走行する間に60秒間の充電が可能なインフラ整備や街づくりを進めることができると、駐車して特定の充電設備を使うことなく、断続的に充電しながらバッテリーの正味消費電力をゼロにでき、小型なバッテリーだけで連続走行が可能となる。
三菱造船と日本郵船 アンモニアと液化CO2兼用輸送船 承認取得
ニデックとソフトバンク HAPS向け高性能モーターを共同開発
AGC 世界初 実生産炉でのアンモニア燃料でガラス製造の実証に成功
トヨタなど3社 バイオガスから水素製造装置 タイで年内稼働
東芝 混合ガスのCO2濃度を1.7秒で測定センサー, 26年に実用化
凸版印刷など3社 包装材料のマテリアルリサイクルで実証開始
凸版印刷(本社:東京都文京区)、三菱ケミカルグループ(本社:東京都千代田区)、共栄社化学(本社:大阪市中央区)の3社は6月22日、包装材料の製造工場から排出される廃プラスチックを水平リサイクルすることを目的とする、マテリアルリサイクル生産プロセスを共同開発する契約を3月15日に締結。6月より、生産実証プロセスの原理検証機の導入を含む、マテリアルリサイクルの生産プロセスの実証試験を開始する。
今回開発する技術は、プラスチック複合素材の包装材料を剥離・脱墨・分離し、素材別の樹脂として取り出すことが可能だ。取り出された各々の樹脂は品質劣化が少なく、洗剤やシャンプーなどのトイレタリー製品や食品の包装材に使用するフィルムの原料としての利用を検討している。3社は2027年度の社会実装を目指す。