「新システム」カテゴリーアーカイブ

エア・ウォーター 雪印メグ工場に家畜糞尿由来バイオメタン

エア・ウォーター(本社:大阪市中央区)は11月14日、LNG(液化天然ガス)の代替燃料となる家畜ふん尿由来バイオメタンを、12月末より雪印メグミルク(本社:東京都新宿区)大樹工場へ納入することが決まったと発表した。SDGs達成への貢献やCO2排出量削減の取り組みの一環。純度はメタン(CH4)約90%、使用量は年間約5万N㎥、CO2削減量は年間約100トン。
エア・ウォーターは家畜ふん尿由来バイオメタンの製造から販売に至るサプライチェーンを確立。2024年5月より事業化している。酪農家と燃料消費先の工場が近接地にある場合、より低コストでバイオメタンの活用が可能となる。今回がそのモデルケース。

エンジン車全新車にバイオ燃料 2030年代 脱炭素化へ

経済産業省は乗用車から出る二酸化炭素(CO2)排出削減に向け、乗用車の燃料としてガソリンに混ぜるバイオ燃料の導入目標を初めて策定する方針だ。2020年度までに給油所で供給を始め、自動車メーカーには2030年代の早期にエンジン車ですべての新車をバイオ燃料対応車とすることを求める。

豊田通商など 新東名で「レベル3」自動運転トラック実証 

豊田通商などは11月5日、大型トラックを使った自動運転「レベル3」(一定条件下で自動運転を実現)相当技術の実証実験を新東名高速道路で開始したと発表した。これは、経済産業省と国土交通省が推進する事業で、豊田通商などが受託し、いすゞ自動車、日野自動車、三菱ふそうトラック・バス、UDトラックスなどが参加する。
実証実験は駿河湾沼津と浜松の両サービスエリア間で実施する。一般車に混じりながら、サービスエリアの特定の駐車スペースにトラックを安全に停車して発射できるか試す。高速道路本線では人が車を運転し、道路側の機器から発信される故障車や落下物の情報を安定的に受信できるかなどを確認する。実験は2024年末まで。2025年度はサービスエリアから本線への合流や車線変更を含めた自動運転の検証を行う。

島津製作所 バイオマスからCO2回収・発電する新興に出資

島津製作所(本社:京都市中京区)は11月5日、コーポレートベンチャーキャピタル(CVC)ファンド「Shimadzu Futue Innovation Funds」(以下、、Shimadzu FIF)を通じて、京都大学発のスタートアップ、ライノフラックス(本社:京都市西京区)に出資したと発表した。ライノフラックス社はバイオエネルギー・炭素回収装置および関連機器の設計・製造・販売を手掛けるスタートアップで、バイオマス資源から高純度の二酸化炭素(CO2)を回収しながら、高効率に発電するプラントの開発を進めている。
ライノフラックスは、バイオマス資源を燃焼させずに金属イオン溶液の酸化還元反応により、バイオマス資源から電気エネルギーと純度99.9%以上のCO2を回収する技術を保有している。

丸紅 日本初の陸上養殖アトランティックサーモン販売開始

丸紅(本社:東京都千代田区)は10月25日、Proxmar Seafood AS(以下、Proximar)との間で2022年4月に締結した独占販売契約に基づき、Proximarが静岡県小山町で生産した日本初の陸上養殖アトランティックサーモン、ブランド名「FUJI ATLANTIC SALMON」の本格販売を開始したと発表した。主要販売先は鮮魚専門店、量販店、百貨店。
これは閉鎖循環式陸上養殖(以下、RAS)により、99.7%の水を循環させて養殖する環境に配慮した事業。養殖規模は出荷ベースで年間5,300トンと日本最大級。鮮魚販売する場合、最短で水揚げ当日に首都圏へ配送可能という。

UCCが世界初”水素焙煎”製品を量産化 10月から限定販売

UCC上島珈琲(本社:神戸市中央区)は10月1日、水素を熱源とした焙煎と、これまで培ってきた焙煎ノウハウを組み合わせることによって、従来の熱源では実現できない、”水素焙煎ならではの美味しさ”を創り出すことに成功したと発表した。特許出願済み。
2025年4月に迫った世界初の量産に先駆けて、この水素焙煎による美味しさを届けるために10月9日より、UCC直営のコーヒー豆の挽き売り業態「UCCカフェメルカード」の一部店舗やUCC公式オンラインストア、イベントでワンドリップコーヒー製品、炒り豆製品を数量限定で発売する。

日本旅行, ISC 誰もが行ける宇宙旅行 30年代事業化で提携

日本旅行(本社:東京都中央区)と将来宇宙輸送システム(本社:東京都中央区、以下、ISC)は9月24日、誰もが行ける宇宙旅行事業の実現を目指した事業検討を共同で行うことで業務提携を締結したと発表した。両社は宇宙旅行の2030年代事業化を目指し、構想の具体化を進めていく。
ISCは文部科学省のSBIRフェーズ3事業に採択され、2028年3月までに人工衛星打ち上げ用ロケットの開発に取り組み、「毎日、人や貨物が届けられる世界。そんな当たり前を宇宙でも。」というビジョンを掲げ、宇宙往還を可能とする輸送システムの実現を目指すとしている。日本旅行は2020年に宇宙事業を専門とする部署を設置し地球から宇宙空間への安全・安心・快適な旅行商品の提供を目指している。

クボタ 米の農業スタートアップを買収 果樹農家にAI導入

クボタ(本社:大阪市浪速区)は9月11日、米国の農業スタートアップ、ブルームフィールドロボティクス(以下、ブルームフィールド社)を買収したと発表した。クボタと北米現地法人のクボタ・ノース・アメリカが、ブルームフィールド社の株式を100%取得した。買収額は非公開。
ブルームフィールド社は独自のカメラをトラクターの前方などに装着し、ブドウなど果実の色や成熟度などをAIで分析する技術を持つ。クボタは果樹農家向けに小型トラクターを販売しており、両社でサービスを拡大する。

大阪市 人工呼吸器の停電対策で自動車メーカーと協定

大阪市は9月4日、南海トラフ巨大地震などの大規模災害時に、在宅の難病患者などが人工呼吸器を使えなくなる事態を防ぐため、三菱自動車など自動車メーカーと非常用電源確保に関する協定を結んだ。
協定は、災害時に市内で停電が発生した場合、電気を供給できる「プラグインハイブリッド車」を要請に応じて貸し出すというもの。プラグインハイブリッド車は、ガソリンが満タンだと4人家族の12日分の電気を賄えるという。大阪市は今秋以降、区役所と連携し、利用者の登録を進めていく。
大阪市によると、国指定の難病などで在宅で人工呼吸器を使用している人は、市内に少なくとも198人いる。

東京ガス 蓄電池の充放電を制御するサービス申込み受付開始

東京ガスは8月26日、ソリューション事業ブランド「IGNITURE(イグニチャー)」の家庭向けソリューションとして、家庭用蓄電池の充放電を制御するサービスの申込み受付を開始すると発表した。これは電力需給バランスを調整することで、電力供給の安定化と再生可能エネルギーの普及拡大に貢献しようというもの。今回開始する「蓄電池制御サービス」は、顧客が所有する家庭用蓄電池の充放電を制御するもの。