「アジア-社会」カテゴリーアーカイブ

モディ首相3期目就任 連立与党に配慮, 内政に軸足も

総選挙の結果、引き続きインド国政を担うことになったインド人民党(BJP)のモディ氏は6月9日、首都ニューデリーの大統領官邸で就任宣誓式に臨み、3期目の首相に就任した。連続3期目入りは、初代首相のネール氏以来。任期は5年。
インドはこの10年、モディ政権のもとで飛躍的な成長を遂げた。半面、①農村部を中心に格差社会が拡大した②若年世代をはじめ失業率が高いーなどの指摘もある。それらが批判票となって、総選挙でBJPが議席の単独過半数を割り込んだ主要因だった。内政への不満が表面化した。
このため、3期目の”舵取り”を担うモディにとっては、過去10年とは異なり外交面だけでなく、連立を組む地域政党に配慮しつつ、内政に軸足を置いた運営が求められる。

5月関西の倒産55%増の243件 20カ月連続前年上回る

帝国データバンク大阪支社のまとめによると、5月の関西2府4県の企業倒産件数は前年同月比55%増の243件に上った。エネルギー価格、人件費の上昇、円安の影響による物価高で中小・零細企業で倒産が相次ぎ、20カ月連続で前年同月を上回った。1〜5月累計で1,026件に上り、すでに前年の1〜6月(977件)の水準を上回るペースとなっている。負債総額は前年同月比69%減の233億2,500万円だった。
倒産件数を業種別にみると、サービス業が77件に上り目立っている。中でも飲食店が30件を占めている。運輸も17件で、「2024年問題」の顕在化を前に、事業継続を諦める企業が増えている。

プロ野球 広島の大瀬良がノーヒットノーラン 史上90人目

プロ野球、広島の大瀬良大地投手が6月7日、マツダスタジアムで行われたセ・パ交流戦、ロッテ1回戦で無安打無得点(ノーヒットノーラン)を達成した。今季は5月24日の戸郷翔征(巨人)に続いて2人目。史上90人目(通算102度目)。試合は広島が4−0で勝ち、投球数129球、5四球。大瀬良は32歳。通算成績は84勝64敗、2セーブ。
ノーヒットノーランはセ・リーグで43人目(46度目)、広島では2012年の前田健太(現MLBタイガース)以来5人目。

今春採用の国家公務員 女性の割合39.2%で過去最高

内閣人事局によると、今春採用された国家公務員8,997人のうち、女性の割合は39.2%の3,528人だった。前年度から0.5ポイント上がって、過去最高を更新した。
100人以上が採用された省庁のうち、女性の割合が最も高かったのは外務省で54.8%、次いで法務省が49%、農林水産省が46.7%などと続いた。最も低かったのは国土交通省で26.8%にとどまった。
一方、「キャリア官僚」となる「総合職」に限ると、女性の割合は35.7%で前年度を0.2ポイント下回った。

首相 リニア全線開業「2037年」目標堅持 沿線首長に表明

岸田首相は6月7日、首相官邸でリニア中央新幹線の東京・品川ー大阪間の全線開業時期について、沿線自治体首長らに「2037年実現の目標を堅持するよう、JR東海に求める」考えを表明した。この発言には、静岡工区を巡る混乱、工事の停滞で計画が大幅にずれ込むとの見方を払拭する狙いがあるとみられる。これに基づき首相は、2037年全線開業に向けた方針を、6月にまとめる「経済財政運営と改革の基本方針(骨太の方針)」に盛り込むことを明らかにした。

改正入管法 6/10施行 難民申請中の強制送還可能に

難民認定の申請中でも強制送還できるようにする、様々な問題含みの「改正出入国在留管理法」が6月10日から施行される。従来の、申請手続き中は送還を停止する、の規定が改められる。3回目以降の難民申請者が、本国に紛争の発生など情勢に変化があった場合など「相当の理由がある資料」を提出、もしくは口頭の説明がなければ、強制送還の手続きが進められることになる。
法務省によると、国外への退去が確定しても出国を拒む「送還忌避者」は2022年末時点で4,233人に達している。2021年末の3,224人のうち、およそ半数が難民認定の申請者だった。

大阪府 手足口病5年ぶり警報レベル 兵庫県、京都市も

大阪府は6月6日、手足口病の患者数が警報レベルを超えたと発表した。2019年以来、5年ぶり。5月27日から6月2日までの1週間に府内で報告された定点あたりの患者数が警報レベルの「5」を超えたと発表した。
手足口病は夏ごろに4歳くらいまでの子どもを中心に流行がみられる感染症で、発症すると手や足、口などに発疹ができ、熱が出る。まれに合併症や重症化することもある。

4月消費支出 実質0.5%増 14カ月ぶりプラスに

総務省が6月7日発表した4月の家計調査によると、2人以上世帯の消費支出は31万3,300円となり、物価変動の影響を除いた実質で前年同月比0.5%増加した。基調として、給与増を上回る物価高で消費が萎縮し続けた中、変化の兆し(?)か。プラスは14カ月ぶり。消費支出を構成する10項目のうち、「家具・家事用品」「被服および履き物」などが前年同月を上回った。

日本の新型コロナ感染症死者 4年で10万人超 厚労省

厚生労働省の2023年の人口動態統計によると、、新型コロナウイルス禍により、2020年以降、2023年までの4年間の累計死者数が10万人超に上ったことが分かった。年別の新型コロナウイルス感染症による死者数は、2020年が3,466人、2021年は1万6,766人、2022年は4万7,368人、2023年は3万8,080人で、4年間で計10万5,950人となった。
欧米などと比べて、死者の急増は抑えたが、高齢者や基礎疾患のある人はリスクが高い。今後も流行は繰り返されるとみられ、専門家は注意を呼び掛ける。

世界の平均気温5月も最高 12カ月連続更新 EU気象機関

欧州連合(EU)の気象情報機関「コペルニクス気候変動サービス」は6月6日、今年5月の世界平均気温が15.91度で、5月としては1940年からの観測史上、最も高かったと発表した。これまで最高だった2020年を0.91度上回った。地球温暖化により、月ごとの記録を更新するのは2023年6月から12カ月連続となった。