「アジア-産業」カテゴリーアーカイブ

全国百貨店 免税売上高2カ月連続減 インバウンド消費失速

日本百貨店協会(本部:東京都中央区)のまとめによると、4月の全国百貨店売上高は、既存店ベースで前年同月比4.5%減の4,232億円だった。インバウンド(訪日外国人)の高額品消費が一巡し、免税売上高が26.7%減の439億円にとどまったことが響いた。免税売上高は2022年2〜3月以来、およそ3年ぶりに2カ月連続のマイナスとなった。

荏原 EEEがサウジアラビアでの拠点体制強化 27年稼働

荏原製作所(荏原、本社:東京都大田区)は6月6日、中東のエネルギーカンパニー、Ebara Eliorr Enargy(エバラ・エリオット・エナジー、以下、EEE)が、サウジアラビアのサ−ビスセンター拠点に高速バランス試験装置、パッケージング施設の導入を決定したと発表した。同設備の稼働開始は2027年を予定。
これにより、荏原はコンプレッサーのパッケージング能力およびサービス能力を大きく向上させる。EEEは中東地域の顧客をより強固にサポートするため、サウジアラビアにおけるペレ前すを拡大していく。

ブラザー工業 インド・プネ市にテクノロジーセンター新設

ブラザー工業(本社:名古屋市)は6月6日、子会社のブラザーマシナリー(インド)がマハラシュトラ州プネ市に、インド国内ではベンガルール、グルグラムに次いで3カ所目となる、ショールームを併設する工作機械のテクノロジーセンターを新設し、5日に開所式を行ったと発表した。
同施設(延床面積650㎡)は今後、マーケティングやテクニカルサポート、工作機械の展示や実演、各種セミナーの開催、テスト化工、サービスサポート活動などを行う拠点として活用していく。

ユニ・チャーム, 王子と協働 パームヤシ空果房使用段ボール

ユニ・チャーム(本社:東京都港区)は6月5日、王子ホールディングス(本社:東京都中央区)と協働し、パームヤシ空果房(以下、EFB)を原料の一部に用いたEFB・パルプ混さ段ボール原紙の開発に成功したと発表した。この段ボールはユニ・チャームのインドネシア現地法人が製造する一部商品の梱包資材として採用する。同社が進めるSDGsの取り組みの一環。

大成建設, ユーグレナ「サステオ」建設現場に初導入, 脱炭素

大成建設とユーグレナは6月5日、東京経済大学国分寺キャンパス第2期工事(施工:大成建設)で、CO2排出量を半分に抑える、ユーグレナの次世代バイオディーゼル燃料「サステオ」を建設機械や車両燃料として導入したと発表した。この燃料の建設現場への導入は国内初。
サステオは、軽油にHVO(水素化植物油、合成燃料)を51%混合したバイオ燃料で、CO2排出量を51%削減した、ユーグレナが開発した軽油代替燃料。国内経由の要求品質に適合しており、公道走行が可能なほか、既存の建設機械・車両にそのまま使用できる。

日本郵便 乗務前の不適切点呼で貨物運送業の許可取り消し

国土交通省は6月5日、日本郵便の乗務前の運転手の点呼が不適切だった問題で、およそ2,500台のトラックやバンなどを対象に、同社に自動車貨物運送業の許可を取り消すことを通知したと発表した。今回の処分により、「ゆうパック」の取り扱いはじめ、日本郵便は約2,500台のトラック、バンなどが今後5年間使えなくなる。
国交省は4月から監査を進めていたが、関東運輸局管内だけで事業許可取り消し処分の基準を大きく超える悪質な違反が確認され、全国10支社で4月1カ月間だけでも違反が20件あったという。
大規模運送事業者で大幅な法違反が確認され、許可取り消しに至るのは極めて異例。これにより今後、運送業界の配送能力の低下は免れず、影響が出ることは避けられない見込み。

ispace 月面着陸は失敗 減速不十分で月面に衝突の可能性

宇宙スタートアップのispace(アイスペース)は6月6日、月面着陸船「レジリエンス」の月面着陸は失敗したと発表した。6日未明、着陸船は月への到着に向け降下を始めたが、着陸目前で減速が不十分で、月面に衝突した可能性が高いという。
アイスペースは、アジアの民間企業として初となる月面着陸に挑んでいた。同社の月面着陸の挑戦は2023年4月に続き2回目だったが、今回も失敗に終わった。

トリドールHD UAE・ドバイに「MARUGAME UDON」初出店

様々な飲食業態を展開するトリドールホールディングス(HD)(本社:東京都渋谷区)は6月5日、中東のアラブ首長国連邦(以下、UAE)の主要都市・ドバイに7月3日、「MARUGAME UDON」を初出店すると発表した。中東市場でのMARUGAME UDONの出店は今回が初となる。
フランチャイズ展開する。すべての食材がハラル認証を取得。「テリヤキチキンうどん」や、ベジタリアン向けに大豆ミートを使用した「スパイシーまぜうどん」など、多様な食文化に対応、充実した商品ラインアップを用意している。当面の目標は、UAEで今後5年間に10店舗の展開を計画している。

メガバンク3行 ATMの共同化へ向け検討開始 コスト削減

三菱UFJ銀行、三井住友銀行、みずほ銀行のメガバンク3行がATM(現金自動預け払い機)の共同化に向けて、具体的な検討に入ったことが分かった。共同化によって維持管理のコストを削減し、インフラとして必要な台数を維持していくことが狙い。
すでに専属の担当者による協議の枠組みができており、3行の預金者であればいずれの銀行のATMでも、手数料が同じになる仕組みを目指すほか、保守点検の方法や3行で異なるサービスをどのように揃えるかなどの課題について、今後協議を進める見通し。

リニア中央新幹線工事 愛知県でシールドマシン使い本格化

JR東海によると、リニア中央新幹線のシールドマシンを使った工事が6月2日、愛知県春日井市で始まった。トンネルの掘削作業は、山間部では爆破させて掘り進める方法が主流だが、都市部ではこの方法は取りにくい。
名古屋市中心部から春日井市にかけての19.8kmは、地表から最深100mのところにシールドマシンで円筒状のトンネルを掘り、車両が通る空間をつくる。この工法は地上への振動や地下水への影響が少ないとされる。