「アジア-社会」カテゴリーアーカイブ

物価高で1月実質賃金0.6%減 マイナスは22カ月連続

厚生労働省が3月7日発表した2024年1月毎月勤労統計調査(速報値、従業員5人以上の事業所)によると、1人あたりの賃金は物価を考慮した実質で前年同月比0.6%減少した。マイナスは22カ月連続。物価高に賃金上昇が追いつかない状況が続いている。ただ、実質賃金のマイナス幅は12月の2.1%から縮小した。

伊藤若冲 3.3mの巻物状の大作を新たに発見 福田美術館

京都市の福田美術館(所在地:京都市右京区)によると、江戸時代中期に京都で活躍した絵師、伊藤若冲の珍しい、色鮮やかな巻物状の大作が新たに見つかった。今回見つかったのは「果蔬図巻(かそずかん)」と名付けられた作品は、全長3.3m余の大作。
若冲の作風である鮮やかな色彩でぶどうやりんごなどの果物と、かぼちゃやとうがんなどの野菜合わせて40種類が繊細に描かれている。若冲76歳の時の作品とみられる。この作品は今年10月に福田美術館で一般公開される予定。

2月倒産23%増の712件 中小”息切れ”620件で9割占める

東京商工リサーチのまとめによると、2月の企業倒産(負債額1,000万円以上)は前年同月比23%増の712件に上った。増加は23カ月連続。物価高を要因とする倒産は57件と39%増え、価格転嫁しにくい中小零細企業の”息切れ”が目立った。人件費の上昇も経営悪化に拍車をかけている。年度末を迎え、増加基調が強まる可能性があり注視する必要がある。2月に700件台となるのは2016年以来8年ぶり。
産業別では小売業が73%増の88件、製造業が48%増の89件、卸売業が42%増の94件だった。業業院10人未満の企業が620件と全体の約9割を占めた。うち従業員5人未満の企業は538件で最多だった。

「ドラゴンボール」作者・鳥山明さん死去 68歳

週刊少年ジャンプの公式サイトによると、「ドラゴンボール」や「Dr.スランプ アラレちゃん」などの代表作で知られる漫画家、鳥山明さんが3月1日、急性硬膜下血腫で亡くなっていたことが発表された。葬儀は近親者のみで執り行われた。静謐を望む本人の意向により、弔問その他は一切辞退しているという。今後のお別れの会等については未定。

「カイロス」初号機打ち上げ 直前に延期 3/13以降に

宇宙ベンチャー、スペースワン(所在地:東京都)は3月9日、本州最南端の地、和歌山県・串本町で予定されていた民間初の小型ロケット「カイロス」初号機の同日打ち上げを、直前に13日以降に延期すると発表した。延期した理由は、警戒区域に船舶が入ったため。ロケット自体に問題は起きていないという。

石川県 3/9 新生「八重洲いしかわテラス」オープン

北陸新幹線が3月16日に金沢ー敦賀まで延伸開業するのを目前に控え9日、東京駅近くの八重洲に石川県の新しいアンテナショップ「八重洲いしかわテラス」がオープンした。岸田首相も「復興の拠点に」と早速、視察した。同アンテナショップはこれまで東京・銀座で営業していた。
新店舗は、同県産の杉を使った和傘をモチーフにした天井や能登半島の珪藻土を使った温かみのある壁が特徴。店内では食品や工芸品などおよそ1,000点を取り扱う。能登の復興を後押ししようと輪島塗の製品や名産の塩を使ったクラフトビールなども置かれているが、地震の影響で出荷できないものも多く、能登地方の商品は全体の1割程度にとどまっている。

大阪府 訪日客から「徴収金」制度検討 観光公害対策

大阪府の吉村洋文知事は3月6日、府内に宿泊するインバウンド(訪日客)に一定額の負担を求める「徴収金」制度の創設を検討することを明らかにした。すでに導入している宿泊税とは別に徴収し、観光資源の保護やオーバーツーリズム(観光公害)対策に充てる。導入されれば全国初となり、2025年大阪・関西万博が開幕する同年4月の運用開始を目指す。
4月にも有識者会議を設置し、対象となる宿泊客や徴収金の額などを詰める。吉村氏は徴収額について、宿泊税と同程度になるとの見方を示している。府は現在、1泊7,000円以上の国内外の宿泊客を対象に100〜300円の宿泊税を課税している。

スウェーデン NATOに正式加盟 米政府発表 32カ国目

米国およびスウェーデン両政府は3月7日、スウェーデンが米欧の軍事同盟、北大西洋条約機構(NATO)に正式加盟したと発表した。2月26日、ハンガリー議会の承認を得て全メンバー国の承認手続きを終え、このほど所定の加盟手続きを完了させた。NATOへの新規加盟は2023年4月のフィンランド以来で、スウェーデンは32番目のメンバー国となった。

23年生活保護申請12カ月連続増で最長, 受給世帯も最多

厚生労働省によると、全国の生活保護の利用申請が、2023年12月は1万8,695件となり、前年同月に比べ988件(5.6%)増加した。前年同月水準を上回るのは12カ月連続。賃金増を上回る物価高が影響しているためとみられる。生活保護受給世帯は全国で165万3,778世帯で、前年同月より7,092世帯(0.4%)増え過去最多を更新した。

高野山観光「入山税」検討 高野町 オーバーツーリズムで

世界遺産、高野山がある和歌山県高野町は3月5日までに、観光客から徴収する「入山税」などを想定した法定外税を、2028年度までに導入する方針を明らかにした。増え続けるインバウンドを中心とするオーバーツーリズム(観光公害)対策に活用する考えで、税額などは今後調整を進める。
同町によると、高野山を訪れる観光客は年間約150万人に上る。これに伴う駐車場やトイレの維持管理費は年間4,000万円を超えているが、これまでは町と高野山真言宗総本山金剛峯寺が負担してきた。