「アジア-社会」カテゴリーアーカイブ

中国人ビザ 要件緩和「数次」対象を拡大 政府方針

政府は中国人が日本を訪れる際のビザ(査証)発給要件を一部で緩和する方針を固めた。一定期間内なら何回でも来日できる「数次ビザ」の対象を拡大する方向だ。
数次ビザは「商用目的」や「文化人・知識人」向けのもので、有効期間は1〜10年間の4種類ある。緩和は10年間のビザについて、現在認められている配偶者や子ども以外の家族にも認めることを検討している。

首相 企業・団体献金「禁止より公開」透明性を高めるべき

石破首相(自民党総裁)は12月5日、衆院予算委員会の審議で、立憲民主党などが禁止を求める企業・団体献金について、「我々の立場は一貫して禁止よりも公開だ」とし、禁止するよりも透明性を高めるべきだとの考えを示した。そのうえで、「企業・団体献金で政策が歪められた記憶を持っていない」とも強調した。
また、政党が議員個人に支給する政策活動費の廃止を柱とする政治資金規正法再改正について、「年内に与野党で答えを出すことをお願いしたい」と語り、今国会中の実現に意欲を示した。

高額療養費 自己負担上限額上げ5〜15% 低所得者は抑制

厚生労働省は、医療費が高額になった場合に患者の自己負担を一定額に抑える「高額療養費制度」を巡り、自己負担の上限額の引き上げ幅を5〜15%とする方向で検討に入った。受診控えにつながらないように、低所得者の引き上げ幅は抑制する方針だ。
高額療養費制度は、1カ月あたりの自己負担の上限額を超えた場合、超過額が払い戻される仕組み。現行制度では、医療費が月100万円をかかった場合の自己負担額は、年収370万〜770万円で約8万7,000円、年収1,169万円以上で約25万4,000円となっている。

首相 SNS偽情報に「法規制も」選挙への影響抑えるため

石破首相は12月3日、衆参両院の代表質問に対する答弁で、SNS上の偽情報や誤情報が選挙に与える影響を抑えるため、「表現の自由に十分配慮しながら、現行法で対応できるかを検討し、必要に応じて、法規制も含めたさらなる対応を検討していく」と述べた。また、偽情報について「伝播性や速報性の高さから、候補者などに対する悪質な誹謗中傷が行われる恐れが指摘されている」とも語った。
11月の兵庫県知事選などでの横行したSNS上での虚偽情報の拡散ぶりを踏まえた発言とみられる。

大相撲 25年10/15~19 英ロンドン公演 1991年以来2度目

日本相撲協会は12月4日、英ロンドン公演を2025年10月15〜19日の5日間にわたり開催すると発表した。会場はロイヤル・アルバート・ホール。同会場で記者会見した八角理事長(元横綱北勝海)は「日本古来の伝統文化である大相撲の魅力を存分に楽しんでいただきたい」などと話した。
大相撲の海外公演は2005年の米ラスベガス以来で、ロンドンは1991年以来2度目。

日本の「伝統的酒造り」ユネスコの無形文化遺産登録決定

南米のパラグアイで開かれているユネスコの政府間委員会は12月4日(日本時間5日)、日本が提案した日本酒や焼酎、泡盛など日本の「伝統的柵造り」について審議、全会一致で無形文化遺産に登録することを決めた。
500年前に原型が確立した日本の「伝統的酒造り」は①米や麦などを蒸す②こうじをつくる③もろみを発酵させるーーなど伝統的に培われてきた技術が各地の風土に応じて発展し、自然や気候と深く結びつきながら伝承されてきた。こうした技術で製造される酒は、儀式や祭礼行事などにも使われ、日本文化で不可欠な役割を果たしてきたとされている。
今回の登録決定で、国内の無形文化遺産は「能楽」「和食」「風流踊」など23件となる。

大阪・高槻市に「関西将棋会館」12/3オープン 公式戦開始

大阪府高槻市に移転した日本将棋連盟の西日本の拠点「関西将棋会館」(所在地:JR高槻市駅前)が12月3日オープンし、プロ棋士同士の公式戦が始まった。午前10時から、棋士のランクを決める順位戦で最上位の「A級」の豊島将之九段(34)と稲葉陽八段(36)が対局するなど、合わせて10の公式戦が行われている。
関西将棋会館は老朽化のため11月に、これまでの大阪市福島区から高槻市に移転した。

奈良・明日香村で最古の鋳造貨幣「富本銭」初の展示会

奈良県明日香村の飛鳥池工房遺跡で、1990年代の調査で大量に見つかった国内最古の鋳造貨幣「富本銭(ふほんせん)」と、当時の歴史や文化を紹介する展示会が開かれている。7世紀後半の飛鳥時代につくられた富本銭は直径およそ2.5cmの銅製の貨幣。
同遺跡の上に建てられた県立万葉文化館で開かれている展示会では、2点の富本銭のほか、富本銭の鋳造を命じたとされる天武天皇ゆかりの銅製の釈迦如来像や和同開珎など富本銭の後、平安時代にかけて鋳造された12種類の貨幣など、およそ80点が紹介されている。展示会は12月8日まで。

24年出生数68.5万人 初の70万人割れへ 日本総研試算

日本総合研究所の試算によると、2024年の日本人の出生数は初めて70万人を割り、前年比5.8%減の68万5,000人になる見通しだ。また、1人の女性が生涯に産む子供の数を示す合計特殊出生率も1.15を割り込む。出生数は初めて80万人を割った2022年からわずか2年での70万人割れとなる。11月までに公表された人口動態統計を基に試算したもの。

韓国 尹大統領が「戒厳令」6時間後解除 野党, 弾劾案を提出

韓国の尹錫悦(ユンソンニョル)大統領は、12月3日夜45年ぶりに宣布した戒厳令の一種「非常戒厳」を、4日午前4時半頃、野党等の猛烈な反発、抗議のもと、国会で解除要求決議案が可決されたことを受け、解除した。宣布からわずか6時間後のことだった。
しかし、”大義”がないまま、政党活動の禁止、報道機関の活動などが制限される事態を伴う大混乱を引き起こす「戒厳令」が出されたことで、一般市民も驚き強く批判。こうした状況を受け、野党6党は尹氏の弾劾訴追案を国会に提出した。これにより、日韓関係の改善を進めてきた尹政権が存続できるかどうか、重大な局面を迎えた。