「アジア-産業」カテゴリーアーカイブ

T2 自動運転トラックのレベル4の社会実装へ5社と実証開始

自動運転トラックによる幹線輸送の商用運行を開始したT2(本社:東京都千代田区)は7月15日、2024年11月に設立した「自動運転トラック輸送実現会議〜レベル4トラック オペレーション カンファレンス〜」の参画企業5社とともに、現状のレベル2自動運転トラックから、今後レベル4自動運転トラックを社会実装に向け、7月中旬以降、実証を開始すると発表した。社会実装させるにあたり、この実証実験により固有の課題となる①関東ー関西間の日中運行のオペレーションを構築する②遠隔での車両の監視および緊急時の対応の手順を確認する。
福山通運、三井倉庫ロジスティクス、KDDI、三井住友海上、日本郵便の5社が参画する。

カナダ クシュタール社 セブン&アイHDの買収提案を撤回

カナダのコンビニ大手アリマンタシォン・クシュタールは7月17日、セブン&アイ・ホールディングスへの買収提案を撤回したと発表した。クシュタールはセブン&アイの取締役会宛ての書簡で「誠実で建設的な協議に応じてもらえなかった」とし、この間のセブン側の一連の動きについて、「貴社のガバナンス体制に対して強い懸念を抱いている」などとしている。
いずれにしても、クシュタールの7兆円規模の買収提案、今回の撤回により、2024年8月から11カ月にわたる買収を巡る両社の”せめぎあい”に終止符が打たれることになった。

JR東日本 外国人材を年間100人規模で育成 他社の研修生も

JR東日本は7月15日、今年度から車両やレール、電気設備の整備にあたる外国人材を年間で最大100人程度、育成すると発表した。また、自社だけでなく、他の鉄道会社の研修生の育成も引き受ける方針で、各社から希望を募る。
JR東日本は、外国人の在留資格「特定技能」に鉄道分野が追加されたことを受け、今年試験的に受け入れた東南アジアからの研修生25人のうち、多くが試験に合格して採用の見通しになったため、規模を拡大することになった。政府は2028年度に鉄道業界で1万8,400人程度が不足すると推計している。

日産 追浜, 日産車体の湘南2工場の生産終了を発表

日産自動車のイヴァン・エスピノーサ社長は7月15日、①神奈川県横須賀市の追浜工場での車両生産を2027年度末に終了し、福岡県の工場に移管・統合する②平塚市にある子会社、日産車体の湘南工場に委託している車両の生産を来年度に終了するーーと発表した。国内外のグループ全体で進める2万人の人員削減策の一環。国内での生産体制を見直してコスト削減することで、経営の再建につなげる。
ただ、2地域の雇用がどこまで維持されるのか、今後焦点となる。

パナソニックHD 早期退職の募集対象は40〜50代

パナソニックホールディングスが進める全体の人数のおよそ5%にあたる1万人規模の人員削減計画を巡り、傘下の事業会社「パナソニック」による早期退職の募集内容が明らかになった。
対象は勤続5年以上の40歳から50歳の社員と、64歳以下の再雇用者。社員の退職金の上乗せ分は55歳前後が最も多く設定され、最大で数千万円が加算されるという。定年後の再雇用者については、退職時の基準内賃金の最大24カ月分が支給される。ただ、それぞれの募集人数や募集期間は明らかになっていない。

スズキ 初の量産EV「eビターラ」日本市場投入は25年度中

スズキは7月10日、同社初の量産電気自動車(EV)「eビターラ」を2025年度中に日本市場へ投入すると発表した。すでに英国では先行販売している。従来は夏頃から世界各国で順次販売するとしていたが、日本はじめ各国での販売は半期余りずれ込む見込み。
eビターラは、同社の海外の生産拠点、インド西部グジャラート州で生産している。人気が高まっている多目的スポーツ車(SUV)タイプで、二輪駆動(2WD)と四輪駆動(4WD)を設定。航続距離が2WDが400km以上、4WDは450km以上を見込む。欧州市場を皮切りに日本、インドなどで販売する予定。

ヤンマーHD シラスウナギ飼育コスト1/20 水産庁委託事業

ヤンマーホールディングス(本社:大阪市北区)は7月8日、シラスウナギの生産コストの大幅な削減に寄与するウナギ種苗量産用水槽を開発したと発表した。これは水産庁の委託事業「ウナギ種苗の商業化に向けた大量生産システムの実証事業」で、国立研究開発法人 水産研究・教育機構、一般社団法人マリノフォーラム21との共同事業。
量産用水槽では、1水槽あたり約1,000尾のシラスウナギの生産に成功。従来の大型水槽と比べ1尾当たりの飼育コストを約20分の1(1,800円程度)に削減できたとしている。特許も取得済み。
今回開発した量産用水槽は直径が40cm、軸長150cm。ヤンマーの流体解析技術により、水槽内の流れ場の最適化を図った。部材は繊維強化プラスチック(FRP)製で、耐久性とコスト競争力に優れている。

JR西日本 新幹線で”即日配送”サービス 7月から開始

JR西日本(本社:大阪市北区)は7月9日、新幹線を利用して荷物を即日配送するサービスを7月から開始したと発表した。これは山陽新幹線を利用した、荷物を当日受け付けて、その日のうちに配送するサービスで、新大阪、広島、博多に限って荷物の積み下ろしを行う。
サービスの基本料金はいずれも税抜きで、新大阪ー広島間が3万7,000円、新大阪ー博多間が6万7,000円などとなっている。物流業界の人手不足が課題となる中、JR西日本ではあらたな需要を掘り起こしたいとしている。

エヌビディア時価総額上場企業初4兆㌦超え トヨタの15倍

ニューヨーク株式市場で7月9日、米半導体大手エヌビディアの時価総額が一時、4兆ドル(約590兆円)に達した。4兆ドルは日本企業トップのトヨタ自動車(約39兆円)の約15倍の規模。米腫瘍メディアによると、時価総額の4兆ドル超えは世界の上場企業で初めてとしている。

万博「空飛ぶクルマ」デモ飛行 7/12にも3カ月ぶり運航再開

複数の運航関係者によると、大阪・関西万博の会場で次世代の移動手段として期待される「空飛ぶクルマ」のデモ飛行が、7月12日にも再開される見通しとなった。再開されるのは米リフト・エアクラフトが開発した1人乗りの「ヘクサ」(全長4.5m、高さ2.6m)。7月12〜14日と19〜21日の6日間、会場西端の離着陸場の上空を飛行する計画という。
このほか、万博での空飛ぶクルマのデモ飛行は残りの2陣営も会期中、運航事業者ごとに期間を区切って披露されることになっている。スカイドライブは7月下旬〜8月下旬。ANAホールディングスと米ジョビー・アビエーション陣営は9月下旬〜閉幕日の10月13日に運航を予定している。
事故は4月26日に発生。プロペラモーター18個のうち1個が破損し、このモーターを覆うプラスチック製カバー2個が落下した。これにより、原因究明と安全確保のためデモ飛行は中止されていた。事故の原因は、プロペラを回すモーターを設置する部分に、部品メーカーから強度が基準より低い部品が使われていたためーーと分かった。