「つなぐ」カテゴリーアーカイブ

大阪ガス SOECメタネーションのラボ装置で試験開始

大阪ガス(本社:大阪市中央区)は6月5日、国立研究開発法人産業技術総合研究所(以下、産総研)とともに採択された、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(以下、NEDO)の「グリーンイノベーション基金事業/CO2等を用いた燃料製造技術開発プロジェクト」の「SOECメタネーション技術革新事業」のもと、開発を進めるSOECメタネーションのラボスケール試験装置を完成し、試験を開始したと発表した。
SOECメタネーションは、SOEC電解装置で再生可能エネルギー等を用いて水やCO2を電気分解し、生成した水素や一酸化炭素から、メタン合成反応装置で触媒反応を用いてe-methane(以下、e-メタン)を合成する技術。今回製作したラボスケール試験装置のe-メタン製造能力は0.1Nm/hで、一般家庭2戸相当のガスを製造できる。

日本の新型コロナ感染症死者 4年で10万人超 厚労省

厚生労働省の2023年の人口動態統計によると、、新型コロナウイルス禍により、2020年以降、2023年までの4年間の累計死者数が10万人超に上ったことが分かった。年別の新型コロナウイルス感染症による死者数は、2020年が3,466人、2021年は1万6,766人、2022年は4万7,368人、2023年は3万8,080人で、4年間で計10万5,950人となった。
欧米などと比べて、死者の急増は抑えたが、高齢者や基礎疾患のある人はリスクが高い。今後も流行は繰り返されるとみられ、専門家は注意を呼び掛ける。

世界の平均気温5月も最高 12カ月連続更新 EU気象機関

欧州連合(EU)の気象情報機関「コペルニクス気候変動サービス」は6月6日、今年5月の世界平均気温が15.91度で、5月としては1940年からの観測史上、最も高かったと発表した。これまで最高だった2020年を0.91度上回った。地球温暖化により、月ごとの記録を更新するのは2023年6月から12カ月連続となった。

長崎県「ドローン特区」に「レベル4」で利便性向上も

長崎県は6月4日、政府の国家戦略特別区域諮問会議に提出したドローン(小型無人機)活用を巡る提案が了承されたと発表した。これにより、特定のエリアでドローンを有人地帯で目視せずに飛ばす「レベル4」を可能とするほか、レベル4飛行のための機体認証手続きを簡略化して導入しやすくする。
長崎県五島列島では現在、ドローンを無人地帯の上空を飛行する「レベル3」で運用しており、利用者の自宅から離れた港湾部などに物資を投下している。レベル4が導入されれば、オンデマンドで自宅近くに投下できるためサービスの利便性が格段に向上するとしている。

世界半導体市場 24年は過去最高の95兆円規模 AIが牽引

世界の有力半導体メーカーで構成する世界半導体市場統計(WSTS)は6月4日、2024年の半導体市場が前年比16%増の6,112億ドル(約95兆円)になるとの見通しを発表した。2023年11月に公表した従来予測から上方修正した。生成AI(人工知能)への投資が活発で需要が拡大する。プラス成長は2年ぶり。2024年の市場規模は過去最高だった2022年を上回る。2025年も引き続き伸びが見込まれ、市場規模は2024年比12%増の6,873億ドルと過去最高を更新する見通し。
2024年の日本市場(円ベース)は前年比5%増の約6兆8,670億円を見込む。政府の補助金によって半導体投資が活発化しており、2025年は9%増の約7兆5,088億円となる見通し。

ヤングケアラー支援法成立 国・自治体の努力明確化

日常的に家族の世話や介護を担う子ども「ヤングケアラー」への支援強化を盛り込んだ改正子ども・若者育成支援推進法が6月5日、参院本会議で与党の賛成多数で可決、成立した。国や自治体が18歳以上も含めたヤングケアラー支援に努めることを明確化した。
改正法は引きこもりなど年令を問わず「社会生活に困難を有する子ども・若者」に対して、国や自治体が支援に努めることを規定。新たにヤングケアラーもその対象として明記した。

WHO 鳥インフル「H5N2型」ヒトへの感染 初めて確認

世界保健機関(WHO)は6月6日、鳥インフルエンザウイルス「H5N2型」にヒトが感染した事例が世界で初めて確認されたと発表した。感染したのはメキシコに住む59歳の患者で、発熱や息切れなどの症状で入院し死亡した。この患者はもともと複数の基礎疾患があったという。現時点では周囲への感染拡大は確認されておらず、WHOは一般の人々へのリスクは低いとしている。

23年度下請法違反の返還額37.3億円 11年ぶり高水準

公正取引委員会は6月5日、下請法の2023年度の運用状況を発表した。発注側の減額や支払い遅延によって下請け企業が被った不利益に対する返還額は、マスコミで騒がれた、突出した日産自動車の違反が加わって約37億3,000万円に上り、11年ぶりの高水準となった。
全体では発注事業者計174社から下請事業者計6,122社に計37億2,789万円が返還された。2022年度の返還額11億3,465万円から3倍を超える額となった。これは統計で比較可能な2008年度以降、2012年度の約57億円に次いで過去2番目の高水準。
公取委によると、2023年度は日産自動車の下請け企業36社への支払い代金約30億2,300万円を不当に減額した違反があったため、額が突出して多くなったという。下請法違反による減額として認定された額として過去最高となった。

ホンダ 米国で新型燃料電池車の生産開始 年内に米日で発売

ホンダは6月6日、米国オハイオ州メアリズビルの四輪車生産拠点パフォーマンス・マニュファクチュアリングセンター(PMC)で、新型燃料電池車「CR-V e-FCEV」の生産を開始したと発表した。今年、米国および日本での発売を予定。
CR-V e:FCEVは外部から充電可能なプラグイン機能を持つ燃料電池車。家庭や外出先で充電できるプラグイン機能を加えることで、利便性をさらに高めている。これにより、充填走行距離は270マイル以上、EV走行可能距離は29マイル以上となっている。

大阪 国際金融都市へ第一歩「金融・資産運用特区」指定

大阪府・大阪市は6月4日、政府が創設する「金融・資産運用特区」に指定された。これにより、他に名乗りを上げた東京都、福岡県・福岡市、北海道・札幌市とともに、海外の金融関連企業などの進出を促す規制緩和が認められる。ただ、「国際金融都市構想」実現には、起業支援など投資マネーを呼び込む取り組みなど課題も少なくない。