「介護」カテゴリーアーカイブ

2025年には業務効率化22億円、フレイル対策63億円 介護関連市場拡大へ

総合マーケティングビジネスを手掛ける富士経済(本社:東京都中央区)は9月19日、2018年を基準とする2025年の介護関連市場予測をまとめた。これによると、介護業務効率化支援システム市場は、2025年には2018年の2.2倍の22億円、オーラルフレイル対策関連製品市場は50%増の63億円となる見込み。市場拡大の要因・背景については、業務効率化支援支援システムは在宅要介護者の増加に伴い、訪問介護事業者による導入が進むと判断されるため。また、オーラルフレイル対策関連製品は病院・高齢者施設のみならず、在宅介護時でもケアの重要性が認識されていくとみられるためだ。

すべての年齢層で3割以上が「肥満」40~74歳 健保連調査

健康保険組合連合会(健保連)の調査によると、40~74歳の保険加入者のすべての年齢層で3割以上が「肥満」であることが分かった。2017年度の特定健診受診者401万3,265人の特定健診データを基に、40~74歳の健康状態を腹囲判定と血圧、脂質、血糖、肝機能を調べた。                                                                                                       腹囲判定基準値は、内臓脂肪面積100c㎡以上またはそれ以下でBMI指数25以上、腹囲が男性85cm以上、女性が90cm以上、腹囲が男性85cm、女性90cm以下でBMI指数25以上-が「肥満」、これらに該当しない場合が「非肥満」。                                     腹囲判定別の全体の割合は「非肥満」が62.7%、「肥満」が37.3%だった。年齢階層別に「肥満」の割合をみると、60~64歳が41.7%で最も高く、次いで65~69歳が41.6%、70~74歳が39.9%の順。最も低かったのは40~44歳の32.9%だった。腹囲判定別の割合を被保険者、被扶養者別にみると、「肥満」の割合は被保険者が全体の40.7%、被扶養者は17.8%で被保険者の割合が圧倒的に高かった。

65歳以上の高齢者3,588万人で最多更新、総人口の28.4%で世界最高に

総務省の推計によると、日本の65歳以上の高齢者は前年比32%増の3,588万人で過去最多を更新し、総人口に占める割合も前年比0.3ポイント高まり28.4%となった。この結果、高齢化率は国連データでみると、2位のイタリアを5ポイントも上回り、世界で最も高くなっている。国立社会保障・人口問題研究所の推計では、高齢化率は今後も上昇を続け、2025年には30%となり、2040年には35.3%になると見込まれている。             一方、働く高齢者の数は2018年で862万人で、働く人全体に占める割合は12.9%でいずれも過去最高を更新した。また、高齢者の就業率は24.3%で、10年前に比べて5ポイント近く増え主要国の中でも高い水準となっている。

待機児童解消へ京都市で保育園の就職フェア 学生ら160人参加

国が掲げる待機児童解消へ、人手不足が大きな課題となっている保育園への就職を希望する人を対象にした催しが京都市で開かれた。この催しは京都府内の保育園でつくる団体が開いたもの。京都市左京区の会場には、保育の仕事を志す学生などおよそ160人が訪れた。初めに府内99の保育園や認定こども園が15秒の持ち時間で園で力を入れていることや職場の雰囲気などを説明・PRした。プラカードを持ったり、中には仮装したり、歌ったりしてアピールする園もみられた。これに続いて参加した学生らは、園ごとに個別に設けられたブースに入り、保育の方針や職場の環境、福利厚生などについて真剣な表情で質問していた。

世界の子ども6人に1人が学校へ通えず、緊急な対策を ユネスコ

ユネスコ(国連教育科学文化機関)の調査によると、貧困などを理由に学校に通えない子どもが、世界で6人に1人に上ることが明らかになった。これは世界各国の6歳から17歳までの子どもを対象に調べたもので、2018年、学校に通っていない子どもの数は、世界全体でおよそ2億5,840万人に上り、これは全体の6人に1人にあたるという。また、15歳から17歳までの子どもで高等教育を受けられない人の割合は、先進国ではおよそ8%なのに対し、発展途上国ではおよそ61%に上っている。大きな経済格差があることが改めて浮き彫りになった。さらに小学校に一度も通えない男の子の数はおよそ300万人なのに対し、女の子の数はおよそ900万人と3倍に上るという。ユネスコは9月13日発表した報告書で、男女間の教育格差もいぜんとして残っていると指摘。そして、こうした世界の子どもの就学状況は10年以上改善されていないと、各国へ緊急の対策を取るよう訴えている。

妻の家事時間は夫の7倍、育児も6倍 妻に偏重変わらず

国立社会保障・人口問題研究所が行った夫婦の家事・育児分担がどこまで進んでいるかを把握する調査によると、いぜんとして妻に大きく偏った現状が明らかになった。家事では妻の平均時間が夫の7倍、育児でも6倍に上った。                                             具体的にみると料理や掃除などの家事をしている時間は、平日で妻が1日平均4時間23分。これに対し夫はわずか37分で、およそ7倍。休日でも妻の1日平均4時間44分で、夫の1時間6分のおよそ4倍に上る。また、12歳未満の子どもがいる家庭での育児の時間は平日で、妻が1日平均8時間52分で、夫の1時間26分のおよそ6倍。休日でも妻の1日平均11時間20分に対し、夫は5時間22分でおよそ2倍となっている。               この調査は5年に1度実施されていて、2018年7月、結婚している女性6,000人余りから回答を得た。

近畿の100歳以上は1万557人、うち女性が89.2%占める

厚生労働省が住民基本台帳を基にまとめた9月15日時点の近畿2府4県の100歳以上の高齢者は前年比252人増の1万557人だった。男女別では男性が1,140人、女性が9,417人で、女性が89.2%を占めた。府県別では大阪府が最も多く3,648人、次いで兵庫県が2,843人、京都府が1,763人、滋賀県が796人、奈良県が795人、和歌山県が712人となっている。

オートバックスセブン 見守りAIロボットZUKKU 10/4発売開始

オートバックスセブン(本社:東京都江東区)は9月13日、対話型AIサービスを搭載した見守りロボットZUKKU(ズック)の販売を決定し、9月16日(敬老の日)からオートバックス公式サイト、オートバックスドットコムで予約受付を開始すると発表した。発売開始は10月4日から。ZUKKUは身長わずか10cmのミミズク型ロボットで、AIにより自然な会話が楽しめる。人感センサーを搭載し、カメラ機能を搭載しないことでプライバシーにも配慮し、離れて暮らす家族の見守りに最適。伝言機能ではZUKKUを通じて離れて暮らす家族にテキストで「お薬飲んだ?」と送ると、ZUKKUがそれをしゃべって知らせる。受けた側からメッセージを返信することもできる。

認知症支援商品・サービス開発へ、官民連携でWG設置

日本認知症官民協議会は、「認知症イノベーションアライアンスワーキンググループ」(WG)を設置し、このほど初会合を開いた。WGでは認知症の「予防・進行抑制(介入に関するエビデンスの蓄積)」を含む認知症当事者や支え手の課題、ニーズに応える技術や、サービスの開発促進や社会実装について集中的に議論し、2019年度内に報告書をまとめる。日本認知症官民協議会は、4月に認知所当事者はじめ、支え手の課題解決や共生の仕組みづくりを官民で進めるため、経済界、産業界、医療・介護業界、学会や関係省庁など101団体が参加して設立された。

車の運転やめた高齢者は要介護リスク2倍に,移動手段で支援を

筑波大学の市川政雄教授らのチームはこのほど、車の運転をやめて自由に移動する手段を失った高齢者は運転を続けている人と比べ、要介護状態になるリスクが2.2倍になるとの研究結果を日本疫学会誌に発表した。今回の調査結果について、市川教授は「運転をやめると閉じこもりがちになり、健康に悪いのではないか。事故の危険だけを考えるのではなく、バス路線を維持・充実させるなど、移動手段のない高齢者に対し、活動的な生活を送る支援も必要だ」としている。チームは2006~2007年にかけて、愛知県内の健康な65歳以上の約2,800人を対象に追跡調査した。