高気温にも耐えられるイネの新品種「恋の予感」年内市場に
独立行政法人農研機構の近畿中国四国農業研究センター(広島県福山市)が開発したイネの新品種「恋の予感」は、すでに栽培されており、12月には市場に並ぶという。地球温暖化対策として同センターが2002年から開発を続けてきた自信作で、高気温にも耐えられるほか、主力品種の「ヒノヒカリ」よりも収穫量や耐病性に優れ、味もヒノヒカリと同等という。インパクトあるネーミングは公募の結果、決められた。
高気温にも耐えられるイネの新品種「恋の予感」年内市場に
独立行政法人農研機構の近畿中国四国農業研究センター(広島県福山市)が開発したイネの新品種「恋の予感」は、すでに栽培されており、12月には市場に並ぶという。地球温暖化対策として同センターが2002年から開発を続けてきた自信作で、高気温にも耐えられるほか、主力品種の「ヒノヒカリ」よりも収穫量や耐病性に優れ、味もヒノヒカリと同等という。インパクトあるネーミングは公募の結果、決められた。
ナス栽培を省力化 農研機構が”授粉不要”の新品種を育成
農業・食品産業技術総合研究機構は9月9日、栽培の省力化が可能なナスの新品種「あのみのり2号」を育成したと発表した。受精しなくても果実が着果・肥大する単為結果性を持つため、昆虫による授粉や果実を大きくする植物ホルモン剤などの処理が不要で、ナス栽培にかかる人手を大幅に省力化できるという。
京大など養殖コスト削減マダイの品種改良期間短縮
京都大学大学院農学研究科は近畿大学水産研究所と共同で、マダイの品種改良期間を短縮する研究に取り組む。生殖細胞改変により、通常40日程度かかる成熟精子形成期間を10日に短縮するメダカでの研究成果をマダイに応用。幼魚から精子が採取できるため品種改良にかかる期間を大幅短縮できる。大型いけすが不要で、陸上水槽で飼育できるので、管理労力とコストも低減できる。
将来はハマチやクエなど他の魚種へも応用し、養殖魚全般のコストダウンにつなげる考えだ。
会津冨士加工(福島県会津若松市)社長 松永 茂さん(61)
農業とは無縁の半導体メーカーが、常識破りの野菜作りに取り組み、腎臓病の人も安心して食べられる、カリウムを80%以上もカットした「低カリウムレタス」の開発に成功した。この会社、本業が不振で従業員の大幅なリストラを迫られる、会社存亡の窮地に、半導体工場を野菜工場に転換する決断をした。それが会津冨士加工の社長、松永茂さんだ。
しかし、通常の野菜工場ではない。農業のプロからみれば矛盾だらけの野菜作りだった。植物の三大要素の一つ、カリウムを抑えたレタスなど農家の立場からすれば本来あり得ないことだ。腎臓の病気を抱える人、透析患者ら需要は確かにあるものの、誰もそんな野菜の開発に成功していなかった。そこで通常、カリウムを多く含む生野菜を控えなければならない人でも、普通に安心して、笑顔で食べられる低カリウム野菜の量産化に取り組んだのだ。開発には半導体メーカーならではの、様々なノウハウが生かされた。
開発されたのはレタスが1個480円。でも売り切れるほどの人気商品。無農薬で2週間経ってもシャキシャキの鮮度を保ち、苦味もないという。
レタスに次いで、まもなく販売開始されるのがメロンだ。何年ぶりかでメロンを食べたという透析患者の笑顔を見ながら、早くも次の低カリウム野菜の開発目標を指示する松永さん。いまトマト、イチゴの開発に取り組んでおり、早晩、生鮮スーパーに並ぶことだろう。
全国農業協同組合連合会(JA全農)と飲食店事業を展開するひびき(埼玉県川越市)の合弁会社「J-ACEひびき」は、日本産の豚肉と鶏肉の輸出拡大を狙い、2015年秋にシンガポールに外食店を出店する計画だ。シンガポールを世界への発信基地と位置付け、東南アジアで17年までに5店舗、20年ごろまでに10店の出店を目指す。今年の夏~秋ごろをメドに、同事業の第1弾として東京に飲食店を出店する。豚肉と鶏肉を使った外食店になる予定。
農業生物資源研究所 主任研究員 宇賀優作(39歳)
加速する地球温暖化で、世界各地に思いもかけない形で起こる様々な天災。その結果、食糧難で飢餓の苦しみに追い詰められる国々が、まだまだ少なくありません。そんな食糧難から世界の子供たちを救うべく、1カ月間、水を与えなくても育つ“干ばつに強いイネ”の開発に取り組み成功したのが宇賀優作さんです。快挙と称賛する一方、夢のような、「うそ」と疑いたくなるような新品種の開発です。
人口増加や気候変動などによって食糧不足が懸念される中、いま世界各国の多くの学者が挙(こぞ)って研究を進めているのが、“干ばつに強いイネ”をつくることです。この熾烈(しれつ)な開発競争の中、いち早く極めて有益な解答を出したのが宇賀さんです。宇賀さんは世界で初めて“干ばつに強いイネの遺伝子”を発見。「ゲノム=遺伝情報」を分析し、新しいコメをつくる「イネゲノム育種」による品種改良で、なんと“1カ月、水を与えなくても育つイネ”の開発に成功したのです。
宇賀さんの快挙はTBS系で4/27放送の「夢の扉」で紹介されています。
農業生物資源研究所 主任研究員 宇賀優作(39歳)
加速する地球温暖化で、世界各地に思いもかけない形で起こる様々な天災。その結果、食糧難で飢餓の苦しみに追い詰められる国々が、まだまだ少なくありません。そんな食糧難から世界の子供たちを救うべく、1カ月間、水を与えなくても育つ“干ばつに強いイネ”の開発に取り組み成功したのが宇賀優作さんです。快挙と称賛する一方、夢のような、「うそ」と疑いたくなるような新品種の開発です。
人口増加や気候変動などによって食糧不足が懸念される中、いま世界各国の多くの学者が挙(こぞ)って研究を進めているのが、“干ばつに強いイネ”をつくることです。この熾烈(しれつ)な開発競争の中、いち早く極めて有益な解答を出したのが宇賀さんです。宇賀さんは世界で初めて“干ばつに強いイネの遺伝子”を発見。「ゲノム=遺伝情報」を分析し、新しいコメをつくる「イネゲノム育種」による品種改良で、なんと“1カ月、水を与えなくても育つイネ”の開発に成功したのです。
宇賀さんの快挙はTBS系で4/27放送の「夢の扉」で紹介されています。