1カ月水を与えなくても育つ“干ばつに強いイネ”を開発

農業生物資源研究所 主任研究員 宇賀優作(39歳)
 加速する地球温暖化で、世界各地に思いもかけない形で起こる様々な天災。その結果、食糧難で飢餓の苦しみに追い詰められる国々が、まだまだ少なくありません。そんな食糧難から世界の子供たちを救うべく、1カ月間、水を与えなくても育つ“干ばつに強いイネ”の開発に取り組み成功したのが宇賀優作さんです。快挙と称賛する一方、夢のような、「うそ」と疑いたくなるような新品種の開発です。         
 人口増加や気候変動などによって食糧不足が懸念される中、いま世界各国の多くの学者が挙(こぞ)って研究を進めているのが、“干ばつに強いイネ”をつくることです。この熾烈(しれつ)な開発競争の中、いち早く極めて有益な解答を出したのが宇賀さんです。宇賀さんは世界で初めて“干ばつに強いイネの遺伝子”を発見。「ゲノム=遺伝情報」を分析し、新しいコメをつくる「イネゲノム育種」による品種改良で、なんと“1カ月、水を与えなくても育つイネ”の開発に成功したのです。
宇賀さんの快挙はTBS系で4/27放送の「夢の扉」で紹介されています。