「歴史くらぶ」カテゴリーアーカイブ

大阪・天神祭 3,000発奉納花火に歓声 100隻の船団行き交う

大阪に本格的な夏の訪れを告げる日本三大祭りの一つ、大阪天満宮(所在地:大阪市北区)の天神祭は7月25日、本宮を迎えた。陸渡御に続き船渡御の神事があり、およそ3,000発の奉納花火がクライマックスを飾った。
中でも水都・大阪市中心部の大川を舞台とした船渡御が出色。午後6時ごろから菅原道真の御神霊を乗せた船や迎える船が往来。遂には約100隻の船団が行き交う神事が繰り広げらた。そして午後7時半から始まった3,000発の奉納花火が佳境に入る頃には、川岸に集まり見守った見物客らは、夜空を彩り、水面に映る花火の美しさに歓声を挙げていた。

京都・祇園祭 後祭 11基の山鉾が都大路を巡行 先頭橋弁慶山

京都の夏を彩る祇園祭は7月24日、後祭の山鉾巡行が行われた。巡行は9時半から、京都市中心部の烏丸御池の交差点を起点に、豪華な懸装品で飾られた11基の山鉾が順番に、祇園囃子とともに出発していった。
先頭は1番くじを引き当てた「橋弁慶山」。橋の上で戦う弁慶と牛若丸を表した特徴ある山だ。前祭の巡行と同様、交差点に差し掛かると、大きな車輪の下に竹を敷いて、水をまきながら山・鉾が直角に方向転換する”辻回し”が披露された。それぞれの山・鉾の大勢の曳き手の掛け声とともに、山・鉾が向きを変えると沿道で見守る見物客らから一斉に拍手や歓声が挙がっていた。

はやぶさ2採取のサンプルから”太陽系最古の岩石”発見 北大

北海道大学などの研究グループは、日本の探査機「はやぶさ2」が小惑星リュウグウで採取したサンプルから、太陽系の誕生直後に形成された最古の岩石が見つかったと発表した。
電子顕微鏡で詳しく調べた結果、初期の太陽系の高温状態で形成される特徴的な岩石を見つけた。この岩石を放射性元素を使った手法で詳しく分析したところ、太陽系誕生直後のおよそ45億6,730万年前に形成されていたことが分かったという。同研究グループは、太陽系の天体がつくられた過程を解明する手がかりになるとしている。

京都・壬生寺で新選組隊士の慰霊供養祭 全国からファン

京都市中京区の壬生寺で7月16日、新選組隊士の慰霊供養祭が行われた。壬生寺は、新選組の屯所が近くに置かれていたことから、隊士たちが武芸の訓練を行っていたとされる。
同日は、全国から新選組のファンなどおよそ300人が集まった。境内にある新選組に局長、近藤勇の像の前には祭壇が設けられ、参加者らが次々に焼香、手を合わせ、幕末の動乱で命を落とした隊士や志士たちの霊を慰めていた。また、本堂の前では近藤勇が使った剣術の流派「天然理心流」の剣技も奉納された。

京都・祇園祭 前祭 雨中の山鉾巡行 約10万人が見守る

京都・八坂神社(所在地:京都市東山区)の祭礼、祇園祭のクライマックスとなる前祭(さきまつり)の「山鉾巡行」が7月17日、京都市内中心部、烏丸通・四条通で、前日の宵山以来、時折、雨が降りしきる中、行われた。京都府警によると、午後0時半時点の祇園祭の人出は約10万人に上った。
同日は午前9時ごろ「エンヤラヤー」の掛け声を合図に、先頭の長刀鉾が出発。豪華な装飾から「動く美術館」とも呼ばれる山や鉾約20基が、引き手の掛け声に合わせて進む。見どころの一つは、交差点での巨大な山・鉾が90度方向転換する「辻回し」。割った竹を手早く車輪の下に敷き、雨に濡れた引き手の男たちが呼吸を合わせ綱を引くと、山・鉾が大きく方向を変える。すると、沿道で見守る見物客が歓声を挙げる。
炎暑の古都を彩る風物詩、祇園祭はまだ続き、24日の後祭は別の山鉾約10基が巡行する予定。

日本三大盆踊り”郡上おどり” 7/12開幕 幾重もの浴衣姿の輪

岐阜県郡上市で7月12日夜、日本三大盆踊りの一つ、「郡上おどり」が開幕した。会場の郡上八幡旧庁舎記念館前の広場には、おびただしい数の浴衣姿の住民や観光客らが集まった。囃子を奏でる「屋形」を中心に幾重にも輪ができ、手拍手を鳴らしながら、一心に踊っていた。
今年の郡上おどりは9月6日の「おどり納め」まで30夜開催される。旧盆の期間は徹夜おどりが8月13〜16日に予定されている。

京都 祇園祭 17日の前祭を前に山鉾の”曳き初め”始まる

日本三大祭の一つ、京都・祇園祭のクライマックス、山鉾巡行を前に、7月17日の前祭(さきまつり)に参加する山・鉾の地元、界隈で、組み立てた山や鉾を試しにひく”曳き初め(ひきぞめ)”が7月12日から始まった。
このうち四条通り沿いにあり、山鉾巡行で先頭を務める「長刀鉾(なぎなたぼこ)」では、関係者のほか地元の小学生や一般の人たちおよそ100人が参加した。長刀鉾は高さおよそ25m,重さ11トンを超える。かねや笛で囃子方が”祇園囃子”を奏で、およそ60人を載せた鉾の車輪がミシミシと音をたててゆっくりと動き始めると、沿道で見守る人たちから歓声が上がっていた。今年は長刀鉾の創建800年の記念の年という。

正倉院の香木「蘭奢待」伐採は8〜9世紀 年代測定で判明

宮内庁正倉院事務所(所在地:奈良市)は7月8日、正倉院に伝わる宝物で、天下人直前だった織田信長らが一部を切り取ったとされる香木「黄熟香(おうじゅくこう)」(蘭奢待=らんじゃたい)の伐採年代が、放射性炭素年代測定で8世紀後半〜9世紀末ごろと分かったと発表した。また今回、香りには古代から香料などに使われ、甘くスパイシーな匂いとされる「ラブダナム」に似た成分も含まれていたことが分かった。
蘭奢待はジンチョウゲ科の植物の幹部分で、長さ約1.56m、重さ11.6kg。正倉院宝物となった時期は不明。以前行われた成分分析で、ラオスやベトナムなどインドシナ半島頭部山岳地帯で算出されたものに近いとされている。蘭奢待は、室町幕府八代将軍・足利義政、織田信長、明治天皇が一部切り取ったと伝わっている。

埼玉・行田市の1,400年以上前の「古代ハス」が見ごろ

埼玉県行田市内の公園「古代蓮の里」の池で育てられている、およそ10万株の古代蓮(ハス)が直径20cmほどのピンク色の花をつけ、見ごろを迎えている。このハスは咲き始めの朝早い時間帯が美しく見えるといわれ、大勢の人が朝早くから同公園を訪れて写真に収めたり、池の周りを散策していた。この古代蓮は7月中旬にかけて開花の最盛期を迎えるという。
行田市の古代蓮は、昭和40年代に市の造成工事で1,400年以上前の地層から掘り出された種が自然に発芽。これを機に本格的に栽培が始まり、今日に至っている。

大阪に早めの夏到来 6/30 第一弾「愛染まつり」始まる

今年は異例の短い梅雨で、早めの夏到来の大阪で6月30日、夏祭りの第一弾、恒例の愛染堂勝鬘院(所在地:大阪市天王寺区)の「愛染まつり」が始まった。
初日の同日は、折から30度を超える真夏日の中、「愛染娘」と呼ばれる、お揃いの浴衣姿の8人の女性が、提灯や造花などで飾り付けられた「宝恵かご」に乗り込み、担ぎ手たちとともに、汗だくになりながら愛染堂までのおよそ1kmを練り歩いた。道中、太鼓や鐘の音に合わせて「あいぜんさんじゃ、ほーえーかーご」などの威勢のいい掛け声を響かせ進み、愛染娘らは集まった見物客に愛嬌を振りまき、写真に収まっていた。
愛染まつりは、天神祭、住吉祭とともに、大阪の三大夏祭りの一つとして、例年は大阪に夏の訪れを告げる祭りとして親しまれている。