「アジア-社会」カテゴリーアーカイブ

「中国 祖国になり得ない」台湾記念日で頼総統が演説

台湾の頼清徳総統は10月5日行われた「双十節」(建国記念日に相当)の祝賀行事で、「中国は決して祖国になり得ない」と語った。台湾は、清朝を倒した辛亥革命の発端となった1911年10月10日を「双十節」と定め、革命の流れで建国された「中華民国」を正式名称とし、同年を起点とする独自の暦を使用している。
頼氏は祝賀行事で、台湾が今年「113歳の」誕生日を迎える」と述べ、1949年に建国した中国より歴史が長いと主張した。これは中国の習近平国家主席が9月30日に行われた建国75周年の祝賀行事で、「台湾は中国の神聖な領土」と述べたことに対抗した発言。

巨人の菅野 米大リーグに挑戦 4年ぶりに移籍目指す

プロ野球・巨人の菅野智之投手(34)が10月5日、今オフに海外フリーエージェント(FA)権を行使し、米大リーグに挑戦することを明らかにした。菅野投手は2020年のシーズン後に、ポスティングシステムを利用して大リーグ移籍を目指したが、合意に至らず残留した経緯があり、大リーグでのプレイは、いわば4年越しの目標でもある。
ここ数年不振に苦しんだ菅野投手は今季、15勝3敗、防御率1.67と復活し、4季ぶり巨人のセ・リーグ制覇に大きく貢献した。

中嶋オリックス監督退任 今季5位「責任取りたい」

プロ野球オリックス・バファローズの中嶋聡監督(55)が10月6日、今季限りで退任することを明らかにした。球団側は来季の続投を要請していたが、中嶋監督は21〜23年に「優勝していたチームが、ここまで落ちたことの責任は取りたい」と語った。同監督は今季が4年目。今季は就任後初のBクラスとなる5位に沈んだ。

里山の鳥類16種, チョウ34種が急減 絶滅危惧種に, スズメも

環境省と日本自然保護協会の調査によると、全国の里山などに生息する鳥類やチョウの個体数が、絶滅危惧種の基準に相当するペースで急速に減少していることが分かった。
106種の鳥類のうち16種の個体数が環境省のレッドリストで絶滅危惧種の基準に相当する年3.5%以上のペースで減少していた。例えばスズメは1年あたり3.6%減少していたほか、セグロセキレイが8.6%減少していた。また、チョウも103種のうち34種が年3.5%以上のペースで減っていた。例えば国チョウのオオムラサキは1年あたり10.4%、イチモンジセセリは6.9%それぞれ減少していた。
環境省によると、温暖化により生息に適していた地域が減少したり、里山やその周辺の管理が行われず、環境が変化したことが影響しているとみられる。
環境省は2003年度から住民や研究者と協力して全国およそ1,000カ所で生態系の変化を調査しており、2022年度までのデータを分析した。

パキスタン北部の「世界遺産級」岩絵数万点が水没危機

パキスタン政府が進めるダム建設計画により、古代シルクロード沿いにあるパキスタン北部のインダス川河畔で、少なくとも数千年にわたって刻まれてきた「世界遺産級」岩絵数万点が、水没する危機にさらされている。
この岩絵は、数千年前の制作されたとみられる人間の手や足をかたどったものや、紀元前後〜8世紀の仏像やペルシャ風の人物像、古代中央アジアで使われたカローシュティ文字やインドのブラーフミー文字など様々。異なる文化的な背景を持つ人々が連綿と制作してきたことが分かり、人類史をひも解くうえで不可欠な文化遺産といえる。

死者4万1,000人超 ガザ戦闘1年 終結よりなお戦禍拡大

パレスチナ・ガザで、イスラエルとイスラム主義組織ハマスの戦闘が始まってから10月7日で1年となる。6日現在、パレスチナ自治区ガザの死者は4万1,870人、負傷者は9万7,166人、イスラエルの死者は兵士を含め1,476人に上る。深刻な人道危機が続く一方、停戦に向けた協議は停滞したままで、戦闘終結は全く見通せない。
こうした中、イスラエル軍はレバノンへ地上侵攻を始め、今後は敵対するイランへの報復攻撃が焦点といわれる。終結どころか、中東広域への紛争拡大が懸念される事態となっている。

凱旋門賞 シンエンペラー12着, 重い馬場に最後伸びず

フランス競馬の世界最高峰レース、第103回凱旋門賞(G1、芝2400m)が10月6日、パリ・ロンシャン競馬場で16頭が出生して行われた。日本から今年こそ初制覇か、との期待を背負って参戦したシンエンペラー(牡3歳、坂井瑠星騎乗、矢作芳人厩舎)は、最後の直線、本来の伸びがみられず12着に敗れた。11度目の挑戦となった武豊騎手騎乗のアイルランド調教馬のアルリファー(牡4歳)も11着に終わった。日本調教馬は昨年に続き、雨で重たくなったロンシャンの馬場に沈んだ。日本調教馬とは一線を画す、課題の欧州競馬への対応で遅れをとる、厳しい現実をまたも突きつけられた。
優勝は英国のブルーストッキング(牝4歳)だった。

江戸期 大坂ー京都・伏見結ぶ三十石船10/13一日限定で復活

江戸時代、淀川を通って大坂ー京都・伏見(約40km)を往来した三十石船が10月13日、一日限定で復活する。開幕まで半年となる2025年大阪・関西万博周知、PRおよび観光振興のクルーズイベント「淀川クルーズFESTIVAL」の一環。枚方から上流で水深が浅い場所が複数あったが、国土交通省近畿地方整備局が川底を掘り下げ、上流を安全に航行することが可能となった。
13日に使用する一本松海運(所在地:大阪市北区)の観光船「辨天(べんてん)」(定員60人)は全長約16mで、三十石船を模した構造・大阪・八軒家浜船着場から、途中の枚方、八幡で乗客を入れ替えながら伏見まで航行する。
江戸時代、かやぶき屋根を備えた三十石船は上り約12時間、下り約6時間かけて往来。往時には1日320便を運航し、9,000人を運んだとされる・

”おとそ”のもと「屠蘇散」つくる神事 奈良・大神神社

奈良県桜井市の大神(おおみわ)神社で10月5日、数種類の生薬を調合し、無病息災を願って正月に飲む”おとそ”のもとになる「屠蘇散(とそさん)」をつくり、神前に供える神事が行われた。
神職が祝詞を奏上した後、京都薬科大学の学長で薬学博士の赤路健一氏がさじを使ってサンショウやケイ皮など8種類の生薬を混ぜ合わせて屠蘇散をつくり、その後、厳かに神前に供えた。屠蘇散は神社を訪れた参拝客に12月1日から有料で授けられる。

24年度上半期人手不足倒産80.4%増の148件, 初の100件超

東京商工リサーチのまとめによると、2024年度上半期(4〜9月)の「人手不足」関連倒産は前年同期比80.4%増の148件に上った。集計を開始した2013年度以降で初めて100件を超えた。内訳は「求人難」が前年同期比67.6%増の57件、「人件費高騰」が同86.6%増の56件、「従業員退職」が同94.4%増の35件で、すべての要因が年度上半期で最多だった。政府を挙げての賃上げが声高に叫ばれる中、従業員引き止めのため経営実態に見合わない背伸びした賃上げが資金繰りを圧迫した「人件費高騰」が深刻さを増している。
産業別では建設業が前年同期比147,3%増の47件で最多、次いでサービス業ほかが同72.0%増の43件、運輸業が同47.3%増の28件と続いている。資本金別では1,000万円未満が同80.0%増の90件と全体の60.8%を占めている。