「アジア-社会」カテゴリーアーカイブ

25年万博の大屋根リング 見学ツアー開始 高さ20mの迫力

2025年大阪・関西万博の会場シンボルとなる木造の大屋根(リング)を見学できるツアーが6月30日、会場となる大阪市の人工島、夢洲(ゆめしま)で始まった。有料の一般向けと無料の中高生向けをそれぞれ実施した。見学ツアーは一般向けを博覧会協会が、中高生向けを大阪府・大阪市が主催。一体が世界最大級の木造建築物の、高さ最大約20mの大迫力を体感してもらった。
一般は先着順で、団体枠は10月までの全日程がわずか5分で売り切れ、個人枠と中高生向けの次回募集は7月1日から行われる。

23年度国民年金の最終納付率83.1% 2年連続で80%超え

厚生労働省は6月27日、2023年度の国民年金保険料の最終納付率が前年度比2.4ポイント増の83.1%だったと発表した。この結果、2022年度に初めて80%台に到達した最終納付率は、2年連続で8割を超えた。日本年金機構は2028年度までに80%台後半まで引き上げる目標を掲げている。
納付率が向上したのは、スマートフォンのアプリを使って納付できる制度を導入したり、過去に遡って納付できる仕組みを周知したりして利便性を高めたため。なお過去2年度分支払っていない未納者は、79万人で2022年度比10万人減少した。

大阪観光局 公式アプリに10月以降 NECの顔認証決済を導入

大阪観光局は6月27日、観光客向けに独自開発したアプリ「Discover OSAKA」にNEC(日本電気、本社:東京都港区)の顔認証決済機能を搭載すると発表した。事前に顔写真やクレジットカード情報などを登録すると、店舗に設置されたカメラに顔をかざすだけで支払いが完了する。10月以降、大阪市内の観光施設など約10店舗で決済サービスが利用できる予定。対応する店舗は順次増やしていく考え。登録者数は2024年度中に1万人を目指す。

5月 有効求人倍率1.24倍に低下 完全失業率2.6%で横ばい 

厚生労働省が6月28日発表した5月の有効求人倍率(季節調整値)は1,24倍で、前月比で0.02ポイント低下した。一方、総務省が同日発表した5月の完全失業率は2.6%で、前月から横ばいだった。
5月の有効求人数は0.1%増の236万2,973人。有効求職者数は1.9%増の206万8,269人だった。新規求職申し込み件数は1.4%増えた。物価上昇が続く中、収入がより高い企業への転職や、掛け持ちの仕事を探す求職者が増えた。
景気の先行指標とされる新規求人数(原数値)は、前年同月から0.6%現象した。生活関連サービス業・娯楽業(10.6%減)や製造業(7.4%減)で落ち込みが目立った。

ANAとJAL カスハラ対策で連携 NG行為を9分類 現場対応

全日本空輸(ANA)と日本航空(JAL)は6月28日、「カスタマーハラスメント(カスハラ)」への対処方針を共同でまとめたと発表した。カスハラの定義を具体的に9つに分類した。これにより該当する言葉・行動に対し、現場の裁量で判断できるようにし、従業員が迅速な対応が取りやすくした。国内航空シェアで7割超の2社が連携して対策に実効性を持たせ、カスハラ被害から従業員を守り、離職を防ぐ。

JAXA「H3」ロケット打ち上げ 7/1に延期 天候悪化で

宇宙航空研究開発機構(JAXA)は6月28日、30日に予定していた国の大型基幹ロケット「H3」3号機の打ち上げを、7月1日に延期すると発表した。延期の理由は打ち上げ予定日の前日および当日の、29、30日の天候悪化が懸念されるため。7月1日も打ち上げられるかどうかは、6月29日以降の天候を踏まえて判断する。新たに設定された打ち上げ時間帯は7月1日午後0時6〜19分。予備期間は7月末まで設けている。
ロケットには災害状況の把握に使う国の地球観測衛星「だいち4号」を搭載し、種子島宇宙センター(所在地:鹿児島県南種子町)から打ち上げる。

新潟・佐渡市で特別天然記念物トキのひなの巣立ち確認

新潟県佐渡市で今年誕生した国の特別天然記念物のトキのひなが巣立ったのが今年も確認された。佐渡市では12年前から、野生のトキのつがいからひなが誕生している。今年も5月6日に新たに4羽のひなの誕生が確認され、6月21日には巣を離れて別の木の枝に移動しているのが観察されている。25日には3羽の巣立った幼鳥が木の枝に止まり、自分ではエサ取りができないことから、首を小刻みに上下させながら、親鳥のくちばしを突っついてエサをねだる様子がみられた。

23年のアジアからの新規移民労働者数690万人 過去最多

複数の国際関係機関のまとめによると、2023年にいわゆる”出稼ぎ”労働者として、第三国で働くことになったアジアの新規移民労働者数は約690万人となり、過去最多となったことが分かった。アジア開発銀行研究所(ADBI)、経済協力開発機構(OECD)、国際労働機関(ILO)が集計した。国別でみると、新型コロナウイルス禍で一時落ち込んでいたフィリピンからの移民労働者が急増し、けん引役となっている。

スリランカ 日印など債権国と債務再編9,300億円で最終合意

スリランカ大統領府は6月26日、日本やインドが議長国を務める「債権国会合」と58億ドル(約9,300億円)の債務再編で最終合意したと発表した。債務再編の条件の詳細を規定する覚書(MOU)に、債権国会合に参加する17カ国が最終合意した。
スリランカは前政権のもとにあった、2022年の経済危機でデフォルト(債務不履行)状態に陥った。今回の債務再編で区切りがつけられ、ようやく経済再建の緒につくことになる。

円相場1ドル=160円代後半に「行き過ぎには必要な措置」

6月26日のニューヨーク外国為替市場でドルに対して円安が加速し、円相場は一時、1ドル=160円代後半まで値下がりして、およそ37年半ぶりの円安ドル高水準を更新した。こうした動きに対して、財務省の神田財務官は最近の急速な円安の進行に関しては、深刻な懸念を持っているとしたうえで、「行き過ぎた動きに対しては必要な対応を取る」と市場をけん制している。また、ユーロに対しても円安が進み、一時、1ユーロ=171円台後半をつけて、ユーロが導入された1999年以降の最安値を更新した。
今回の動きは、6月25日に米国のFRB(連邦準備制度理事会)の高官が、早期の利下げに慎重な考えを示したことなどを受けたもの。