「アジア-社会」カテゴリーアーカイブ

万博 7/13で会期半分折り返し, 猛暑日続く暑さ対策が課題

158の国と地域が参加して4月13日に開幕した大阪・関西万博は、7月13日で開幕から3カ月。半年にわたる開催期間の折り返しを迎えた。
万博協会は運営費の黒字を確保できる入場者数をおよそ2,200万人と試算しているのに対し、一般入場者の7月10日までの速報値はおよそ980万人となっている。数字達成は墓妙な情勢だが、開幕序盤よりも入場者数は増え、ほぼ右肩上がり。過去の万博でも会期の終盤に向けて入場者が増えていることから、開幕前に懸念されていた赤字を心配する声は少なくなっている。
一方で大きな課題となっているのが、さらなる暑さ対策だ。近畿地方では観測史上最も早く梅雨明けし、猛暑日が続き熱中症リスクがかつてないくらい高まっているからだ。加えて万博会場は屋内施設が限られ、異常な暑さからの逃げ場所がない。入館するまで外で長時間待たなければならないパビリオンが多い。
このため、万博協会は①6月からこれまでのおよそ2倍の60カ所の無料の給水スポット設置②パラソルやスポットクーラーの設置③東ゲートで入場を待つ人たちのために、およそ3,000本の日傘を用意、貸し出ししているほか、送風機を設置するなどしているが、十分とはいえない。

米大リーグ オールスター戦で「ロボット審判」導入

メジャーリーグ、MLB公式サイトは7月9日、ナ・リーグとア・リーグによるオールスター戦(7月15日、アトランタ)で、ストライク、ボールを機械判定する「ロボット審判」が導入されると報じた。
球審の判定に2度異議を申し立てられる「チャレンジ制度」を採用する見通し。投手、捕手、打者に権利が与えられ、帽子やヘルメットを叩くことで機械判定に異議を要求できる。判定が覆った場合は、チャレンジできる回数が減らない。

中国で拘束 製薬会社の日本人 ”スパイ罪”で7/16判決へ

外務省によると、中国でスパイ行為に関わったとして2023年、帰国直前、拘束され、その後スパイ罪で起訴された大手製薬会社、アステラス製薬の60代の日本人男性社員の判決が、7月16日午前、北京の裁判所で言い渡されることになった。外務省に9日、中国側から連絡が入ったという。
この初公判は非公開で行われ、男性のどのような行為が罪に問われているのか?明らかになっていない。日本側はこれまで日中首脳会議や外相会議などを通して、この男性の早期の解放を求めてきたが、叶わなかった。
中国側は2014年に反スパイ法を施行して外国人に対する監視を強め、日本人もこれまでスパイ行為に関わったなどとして17人が拘束され、11人に実刑判決が言い渡されている。

大阪公立大学 9月開設の森之宮キャンパスを報道陣に公開

大阪公立大学は7月10日、今年10月に公開される森之宮キャンパスを報道陣に公開した。ここは大阪のキタ、ミナミに続く”ヒガシ”としてまちづくりが進められている大阪城東部地区。ヒガシの再開発の一環として、その拠点として注目されている。
同キャンパスはおよそ1万9,000㎡の広さを持つ。1年生全員がここで基礎教育を学ぶなど、教員と学生合わせて6,000人が通う予定で、新たなにぎわい創出の場として期待されている。13階建てに校舎には図書館、実験室、体育館などが集約される。
同大学は地域の住民や企業と連携して新たなイノベーションを生み出す試みも検討する。広場や中庭は一般の人も入ることができ、災害時の一時避難場所としての活用について、城東区と調整しているという。

レジオネラ属菌検出で休止の万博水上ショー7/11から再開

万博協会は7月10日、国の指針値を超えるレジオネラ属菌が検出され、6月4日から休止されていた大阪・関西万博の水上ショーが、安全が確保されたとして11日から再開すると発表した。水上ショーは午前11時から、おおむね1時間おきに行う予定。
同協会によると、ウォータープラザのエリアで海水が循環するよう8台のポンプを設置し、外海への影響が出ない程度の塩素を投入するなど対策を強化し、より精度の高い検査を行ったところ、レジオネラ属菌は国の指針値を下回ったという。

警察庁「外免切替」審査・手続き厳格化 旅行客は認めず

警察庁は7月10日、海外の運転免許証を保有する外国人が日本の免許証を取得する「外免切替」審査・手続きを厳格化することを明らかにした。この要点は①住所確認のため、原則として住民票の写しを求める②住民票がない観光客(短期滞在者)は認めない③交通ルールの理解度を確認する試験問題を、これまでの10問から5倍の50問に増やし、正答率をこれまでの7割から9割以上を要件とする。新たな仕組みは10月1日にも導入する方針。

全国44国立大学病院 昨年度決算 過去最大285億円の赤字に

全国44の国立大学附属病院の病院長でつくる国立大学病院長会議は7月9日、都内で会見を開き、昨年度の決算が過去最大となる285億円の赤字となったとする調査結果(速報値)を公表した。赤字となった病院は全体の7割近い29病院に上っており、大学病院としての事業の存続が危ぶまれる状況だとしている。
国立大学病院の経営は、前の年度におよそ60億円の赤字となり、初めて赤字に転落し、昨年度はさらに悪化、大幅な減益となった。昨年度は前の年度に比べ、収益は547億円増加した一方、医薬品や材料費、診療経費、人件費などが合わせて772億円増えた。物価や人件費の上昇に、診療報酬などの収入が追いついていないという。

25年1〜6月倒産12年ぶり5,000件超 小規模,サービス業目立つ

帝国データバンクのまとめによると、2025年1〜6月の全国企業倒産件数は、前年同期比2.4%増の5,003件に上り、3年連続で前年を上回った。上半期としては2013年(5,310件)以来、12年ぶりに5,000件を超える高水準となった。
負債総額は同0.5%減6,776億8,700万円となり、上半期としては3年連続で前年を下回った。負債額の規模「5,000万円未満」が全体の63.2%を占め、小規模の倒産が目立った。
業種別にみると、全7業種中4業種で前年を上回った。中でもサービス業が同8.2%増の1,329件で最も多く、2000年以降で最多を更新した。
このほか、①ゼロゼロ融資倒産は316件判明し、3年連続で300件を超えた②人手不足倒産は202件判明し、集計開始以降、初めて200件を超えた③後継者難倒産は267件判明し、4年連続で250件を超える高水準④物価高倒産は449件判明し、2年連続で400件を超えたーーなどが特徴。

正倉院の香木「蘭奢待」伐採は8〜9世紀 年代測定で判明

宮内庁正倉院事務所(所在地:奈良市)は7月8日、正倉院に伝わる宝物で、天下人直前だった織田信長らが一部を切り取ったとされる香木「黄熟香(おうじゅくこう)」(蘭奢待=らんじゃたい)の伐採年代が、放射性炭素年代測定で8世紀後半〜9世紀末ごろと分かったと発表した。また今回、香りには古代から香料などに使われ、甘くスパイシーな匂いとされる「ラブダナム」に似た成分も含まれていたことが分かった。
蘭奢待はジンチョウゲ科の植物の幹部分で、長さ約1.56m、重さ11.6kg。正倉院宝物となった時期は不明。以前行われた成分分析で、ラオスやベトナムなどインドシナ半島頭部山岳地帯で算出されたものに近いとされている。蘭奢待は、室町幕府八代将軍・足利義政、織田信長、明治天皇が一部切り取ったと伝わっている。

「百日せき」患者 6/29までの1週間で3,353人と過去最多

国立健康危機管理研究機構によると、6月29日までの1週間に全国の医療機関から報告された「百日せき」患者数は3,353人と前の週より142人増えて、現在の方法で統計を取り始めた2018年以降で、最も多くなった。
都道府県別にみると、東京都234人、埼玉県229人、神奈川県163人、茨城県154人、新潟県140人などとなっている。子どもを中心に流行が続いている百日せき。6月末までに少なくとも4つの都県で生後1カ月未満から4カ月の乳児4人が亡くなっている。