「アジア-社会」カテゴリーアーカイブ

ガザのパレスチナ人の死者4万人超 未曾有の人道危機

パレスチナ自治区ガザの保健省によると、イスラエルとイスラム組織ハマスの戦闘によるパレスチナ人の死者が8月15日、4万人を超えた。これは戦闘開始前のガザの推計人口、約220万人の2%に相当する。女性や子どもなど民間人の犠牲者が増えている。また、負傷者は9万2,000人を超えた。すでに発生から300日を超えた衝突は未曾有の人道危機を引き起こし、停戦に向けた協議は断続的に行われているが、事態収集のめどが立っていない。

タイ憲法裁判所 セーター首相解任 閣僚資格違反者の任用で

タイ憲法裁判所は8月14日、議会上院の前議員40人がセーター・タウィーシン首相(62)の解任を求めた裁判で、この訴えを認め、セーター首相を解任した。裁判官9人のうち5人が解任に賛成、4人が反対した。
罪状は4月の内閣改造で、首相府相として入閣したピチット・チューンバーン氏(65)が、過去に実刑判決を受け服役していたことが発覚。セーター首相は憲法が定める閣僚資格に違反する人物を閣僚に任用したというもの。

WHO サル痘で再び「緊急事態」宣言 今年の感染1.4万人超

世界保健機関(WHO)のテドロス事務局長は8月14日、アフリカのコンゴを中心に広がるサル痘(エムポックス)の感染状況が再び「公衆衛生上の緊急事態」にあると宣言した。今年の感染者数は1万4,000人超と、すでに2023年の年間感染者数を上回っている。WHOがサル痘について、緊急事態を宣言するのは2022年に次いで2回目。

「南海トラフ地震引き起こす”ひずみ”は着実に蓄積」専門家

防災研究の専門家によると、8月6日に日向灘で発生した地震の影響を分析したところ、南海トラフの想定震源域では目立った地殻変動は観測されなかった。その一方で、南海トラフ沿いでは巨大地震を引き起こす”ひずみ”は着実に蓄積されているとして「巨大地震は臨時情報が出ていない時に起こる可能性の方が高く、今回の呼びかけの期間が過ぎても、日ごろの備えを続けておくことが重要だ」と指摘している。

南海トラフ「注意」情報 特段の異常なく8/15終了 気象庁

日向灘を震源として8月8日発生した地震を受け、気象庁が毎日発表し、巨大地震への注意を呼び掛けてきた「南海トラフ地震関連解説情報」が、この間、特段の異常がなかったため、15日午後5時をもって終了した。気象庁では14日、「地震の発生回数は徐々に減っているが、活動は地震発生前より活発なので、引き続き備えてほしい」としている。

終戦79年「再び惨禍繰り返さぬ」全国戦没者追悼式

終戦から79年となった8月15日、日本武道館(所在地:東京都千代田区)で政府主催の全国戦没者追悼式が開かれた。同式には天皇皇后両陛下はじめ、岸田首相ら三権の長、戦没者遺族3,055人が参列した。式典は午前11時50分すぎに始まり、正午の時報に合わせて参列者全員が1分間の黙とうを捧げた。
天皇陛下は「過去を顧み、深い反省の上に立って、再び戦争の惨禍が繰り返されぬことをことを切に願う」と述べられた。新型コロナ禍を機に2019年以来規模を縮小していたが、今回は5年ぶりに通常規模で実施された。

22年”熟年離婚”の割合23.5%で過去最高に 高止まり

厚生労働省の2022年の人口動態統計によると、2022年に離婚した夫婦のうち同居期間が20年以上だった”熟年離婚”の割合が23.5%に上り、統計のある1947年以降で過去最高になった。
2022年の離婚の全体件数は17万9,099組(同居期間不詳の1万2,894組を含む)で減少傾向にあり、ピークの2002年(28万9836組)に比べると約4割減少している。一方で、同居期間20年以上の夫婦の離婚は3万8,991組で、この20年以上、4万組前後で高止まりしている。
専門家は、高齢化の進行により夫婦の老後が長くなったことで、人生を再設計するケースが増えていることが、熟年離婚高止まりの背景にあるとみている。

大阪府・市 万博跡地50haの民間開発計画を11月から受付

大阪府と大阪市は2025年大阪・関西万博の会場跡地のうち、パビリオンや”大屋根リング”部分のおよそ50haのエリアについて、民間事業者からの開発計画の提案を今年11月ごろから受け付けることになった。
提案には①万博の理念継承に向けた取り組みや土地の利用計画などまちのプランニングやデザイン②管理運営や収支計画といった実現性ーの2項目を盛り込むことが求められている。

岸田首相退陣へ 9月の総裁選不出馬を発表

岸田文雄首相は8月14日、9月に予定されている自民党総裁選挙に立候補しない意向を表明し、新総裁選出後、退陣することになった。岸田氏は記者会見で「自民党が変わることを示す最もわかりやすい最初の一歩は、私が身を引くことだ」と述べた。内閣支持率20%台で、不支持率が2倍の50%台という異常(?)な内閣に9月、ようやくピリオドが打たれることになる。
2021年10月に就任した岸田首相の在任期間は8月14日時点で1,046日で、岸信介元首相に次いで戦後8番目の長さとなっている。