158の国と地域が参加して4月13日に開幕した大阪・関西万博は、7月13日で開幕から3カ月。半年にわたる開催期間の折り返しを迎えた。
万博協会は運営費の黒字を確保できる入場者数をおよそ2,200万人と試算しているのに対し、一般入場者の7月10日までの速報値はおよそ980万人となっている。数字達成は墓妙な情勢だが、開幕序盤よりも入場者数は増え、ほぼ右肩上がり。過去の万博でも会期の終盤に向けて入場者が増えていることから、開幕前に懸念されていた赤字を心配する声は少なくなっている。
一方で大きな課題となっているのが、さらなる暑さ対策だ。近畿地方では観測史上最も早く梅雨明けし、猛暑日が続き熱中症リスクがかつてないくらい高まっているからだ。加えて万博会場は屋内施設が限られ、異常な暑さからの逃げ場所がない。入館するまで外で長時間待たなければならないパビリオンが多い。
このため、万博協会は①6月からこれまでのおよそ2倍の60カ所の無料の給水スポット設置②パラソルやスポットクーラーの設置③東ゲートで入場を待つ人たちのために、およそ3,000本の日傘を用意、貸し出ししているほか、送風機を設置するなどしているが、十分とはいえない。