75歳以上のATM上限30万円 詐欺被害防止へ 警察庁が検討

警察庁が、高齢者を対象にした特殊詐欺被害が急増していることを受け、75歳以上によるATM(現金自動預け払い機)の1日あたりの利用限度額について、引き出し、振込とも30万円に制限する方向で検討していることが分かった。
特殊詐欺事件では、犯罪組織が高齢者らを電話でATMに誘導し、指定口座に振り込ませる手口が長年続いている。昨年の特殊詐欺被害は前年比1.6倍の約721億円(暫定値)に上り、過去最悪となっている。
ATMの利用限度額は現在、各金融機関の自主的な取り組みとして、「引き出しは1日50万円」、「振り込み・振り替えは1日100万円」などと定められている。制度で一律に制限することになれば初めてとなる。