日本の新たな主力ロケット「H3」1号機は2月17日午前10時37分ごろに鹿児島県種子島宇宙センターで打ち上げを予定していたが、打ち上げられなかった。第1段の主エンジン「LE-9」には着火したが、異常を検知し、固体補助ロケットには着火しなかったという。宇宙航空研究開発機構(JAXA)などが原因を調べている。
JAXAでは「状況はよくわからないが(原因究明には)時間がかかる見込み。打ち上げてはいないので、失敗とは判断できない」としている。
H3はJAXAと三菱重工業などが2014年から開発を進めてきた。1号機は全長57m、直径5.2m。これまでの開発費は約2,060億円に上る。1号機には、災害時の被害状況把握などを行う政府の地球観測衛星「だいち3号」が搭載されていた。
H3は、現在の主力「H2A」の後継機との位置付けで、国産大型ロケットの更新は22年ぶり。