大阪・関西万博のアンゴラパビリオンの下請け業者間の工事費の未払い状態が続いており、当事者が5月30日記者会見し、このままでは”万博倒産”しかねないと窮状を訴え、「万博工事代金未払い問題被害者の会」を設立したことを明らかにした。
大型工事の場合、規模に応じて建設工事の元請けから、第1次下請けから第5次・6次下請けまであり、工事を担うケースがある。会見した業者によると、3次下請けの大阪の業者から3月と4月の工事費計4,000万円余が支払われていないことが問題になっている。代金の流れをたどると、アンゴラは元請けの建設会社には工事費用の支払いを終えており、元請けの建設会社も支払いを済ませているという。3次下請け業者が、経営の悪化で工事費を支払っていないことが原因だ。その結果、以後の下請けには自力で資金の調達ができなければ、支払いができないというわけだ。
未払い被害者の業者は、開幕に間に合わないということで、今年2月に急遽、応援依頼を受けた。国家プロジェクトの一部に携わるとの「誇りを持って、何とかしようとの思いで、ほぼ連日夜勤を含めて働いてきた」という。「その結果がこれ。こんな仕打ちはひどい」と怒りの声。
会見した業者のもとには、共に下請けで入った仲間から「家賃を滞納している」とか「生まれたばかりの子どもの生活費はどうなるのか?」など支援を求める嘆きの声が届いている。