内閣府が行った家事労働の賃金換算推計によると、2021年は143兆5,990億円と過去最高になった。これは炊事や育児など無償の家事労働に充てた時間を賃金に換算したもの。性別や年齢別の平均賃金を基に家事に充てた時間に働いていた場合に得られた金額を推計した。内閣府が数年おきに不定期で実施している。
2021年は直近の推計値がある2016年比で3.7%増えた。1981年は52兆270億円だった。40年間で2.7倍になった。
2021年の総額の内訳は炊事が48.1兆円で全体の3割超を占め、以下、買い物(28.7兆円)、掃除(18.4兆円)、育児(15.8兆円)と続いている。男女別では女性が77.5%(111兆2,920億円)、男性22.5%(32兆3,070億円)だった。男性の比率は1981年と比べて14.2ポイント上昇している。内閣府は、50代など高賃金の年齢層の男性の家事参加が増えたことが総額で押し上げた一因とみている。