国際刑事裁判所(ICC、本部:オランダ・ハーグ)は3月17日、ロシアのプーチン大統領をウクライナの子供の強制移送について戦争犯罪にあたるとの判断を示した。ただ、ICCが確認している子供の数は氷山の一角で、ウクライナの最高会議(議会)のオンブズマンは、両親と一緒に強制移送された子供を含めれば15万人近い数になると指摘している。
国連人権理事会が設置した国際調査委員会の報告書によると、親がいる子供は「キャンプ」や避難名目で、親と引き離されてロシアで愛国教育を受けさせられ、戻れなくなる事例もあるという。そのままロシア人の養子にされると発見は困難になる。ロシアへの同化を狙った「国家ぐるみの拉致」で、卑劣な戦争犯罪そのものだ。