専門家の試算によると、南海トラフ巨大地震が発生した場合の「震災関連死」は最悪の場合、7万6,000人に上る可能性があることが新たに分かった。
これは災害事例の分析が専門の関西大学の奥村与志弘教授が、全国でおよそ950万人の避難者が出た想定で、東日本大震災(2011年)に加え、阪神・淡路大震災(1995年)、新潟県中越地震(2004年)、熊本地震(2016年)など過去の災害時に避難していた人の数と関連師の発生件数との関係から初めて試算したもの。7万6,000人の震災関連死は東日本大震災のおよそ20倍に上る。
国は南海トラフ巨大地震が起きた際の最悪の場合の死者数を、全国で32万3,000人と想定しているが、震災関連死はこの中に含まれていない。