中国の国家統計局の推計によると、2022年末の中国本土の人口が61年ぶりに前年末を下回り、世界最大の人口大国の”座”をインドに譲った。長く続けた”一人っ子政策”という厳しい産児制限のツケで少子高齢化が止まらず、政府の予測より8年も早く人口減少時代に入ってしまった。
この結果、2023年からの10年間で生産年齢人口は約9%減る。中国が世界の巨大工場として君臨し、世界経済を牽引してきたのは豊富な働き手を擁していたからだ。その基盤が徐々に崩れていく。この働き手の減少に伴い、世界経済を牽引してきた中国の成長にブレーキが掛かり、これまでの”高成長”は望めなくなる。