宇宙航空研究開発機構(JAXA)は11月22日、超小型探査機「オモテナシ」の月着陸を断念したと発表した。16日の打ち上げ後に通信が不安定になり、回復を試みたが、状態が正常に戻らなかった。この結果、旧ソ連、米国、中国に次ぐ4カ国目の月面着陸を目指した今回のミッションは失敗に終わった。
ただ、探査機航行中に実施可能なもう一つのミッション、地球磁気圏外での放射線環境測定のほか、月面着陸以外の技術実証を目指し、引き続き通信の復旧作業を実施していくとしている。
オモテナシは、米国主導の有人月面探査「アルテミス計画」の第1弾として米国が16日に打ち上げたロケットに搭載されていた。順調なら21日深夜にも月面着陸に挑む計画だった。