今年の春闘で賃金の引き上げが焦点となる中、大阪の労使双方の団体のトップ、関経連(関西経済連合会)と連合大阪のトップが意見を交わす「大阪労使会議」が開かれた。
この中で連合大阪の田中宏和会長は「景気の先行きは不透明で、非正規雇用などに大きな影響が出ている。賃上げを後押しする環境づくりのためにも労使が協力して課題に立ち向かわなくてはならない」と述べ、定期昇給とベアに相当する分として合わせて4%程度の賃上げを求めた。
これに対し、関経連の松本正義会長は「成長と分配の好循環を起こすことで、消費の腰折れを防ぎ、コロナからの回復を確実にしなくてはならない。高収益の企業や業績が回復した企業には、積極的な賃上げに取り組んでほしいと思っている」と応えた。
今年の春闘に向けて岸田首相は、業績がコロナ前の水準に回復した企業は、3%を超える賃上げを実現するよう経済界に呼び掛けていて、3月中旬の集中回答日の結果が注目される。