食料不足に苦しむ人 世界で8億2000万人 FAO

食料不足に苦しむ人 世界で8億2000万人 FAO

国連食糧農業機関(FAO)は9月11日、世界で食料不足に苦しむ人は干ばつや洪水などの多発により、この3年間で増加傾向にあり、2017年時点で8億2000万人余りに上るという推計を発表した。世界の9人に1人が食料不足による飢えに苦しんでいる計算となる。一時改善傾向にあったが、この3年間の増加で10年前と同水準に戻ったとしている。
地域別にみると、南米のブラジルやアフリカで状況の悪化が目立つ。飢えが原因で発育に障害が出ている5歳児未満の子どもの数はおよそ1億5100万人、5人に1人に上り、とくにインドやバングラデシュなどの南アジアではその割合が55%にも達するという。
このほか、出産できる年齢の女性のうち3人に1人は貧血の状態にあり、母子ともに健康に悪影響を与えているとしている。