高齢正社員100万人時代 65歳以上10年で6割増に
総務省が発表した3月の労働力調査によると、65歳から74歳までの正社員は89万人に上ることが分かった。後期高齢者と表現される75歳以上も加えると実に103万人に達する。2017年平均(65歳以上)では109万人と、初めて100万人を突破した。2007年時点では69万人だったから、この10年間で6割増加したことになる。
高齢正社員が最も多いのは建設業の20万人。65歳以上の正社員比率も56%と一番高い。次いで製造業の16万人、卸売・小売業の14万人と続く。
嘱託・契約・パート・バイトなど非正規社員も含めた高齢労働者は、5年間で約170万人増え430万人になった。このうち正社員は25%で、非正規社員は75%だ。
団塊世代がすべて65歳以上になったことで、高齢者雇用は一気に広がった。企業が定年の延長や廃止により、正社員として働き続ける環境をつくったり、短時間勤務制を導入したことが大きい。