埋葬されたのは舒明天皇か蘇我蝦夷?奈良・小山田遺跡

埋葬されたのは舒明天皇か蘇我蝦夷?奈良・小山田遺跡

奈良県立橿原考古学研究所は3月23日、飛鳥時代に築かれた未知の古墳の一部の可能性がある巨大な石張りの掘割(濠=ほり)が出土した奈良県明日香村の小山田(こやまだ)遺跡で、厚さ3㍍以上の粘土層が見つかったと発表した。古墳の基盤部分にあたり、大規模な造成工事による巨大古墳だったことを裏付けるものという。
掘割の西約11㍍を発掘し、今回確認されたのは地下3㍍で南北3.5㍍、東西3㍍にわたる黄褐色の粘土層。
北側斜面と底面に石英閃緑岩(せんりょくがん)を張り、南側斜面に榛原(はいばら)石と呼ばれる特殊な板石などを階段状に積み上げた掘割(長さ48㍍)の規模から類推すると、埋葬されたのは皇族か有力豪族のようだ。
舒明(じょめい)天皇が最初にほ葬られた墓とする説や、大豪族、蘇我蝦夷(そがのえみし)の墓などの見方が出ている。