伊達政宗の遣欧使節派遣から400年 イベントで盛り上がる

伊達政宗の遣欧使節派遣から400年 イベントで盛り上がる
 支倉常長が仙台藩主・伊達政宗の命を受け、慶長遣欧使節を率いてスペインに向け出帆したのは1613年(慶長18年)10月28日 。今年は400周年の節目の年にあたる。両国で交流記念事業が相次ぎ、中でも日本では仙台市や石巻市など宮城県内でイベントが盛り上がりをみせる。
 石巻市の渡波(わたのは)の高台にあるサン・ファン館(宮城県慶長使節船ミュージアム)。東日本大震災の被害を受けて休館中だが、11月3日の再開に向け復旧工事が急ピッチで進められている。慶長使節の渡航船「サン・ファン・バウティスタ号」の航海シミュレーションシアターなどがある。同館近くの入り江には再建工事中のサン・ファン号の復元船(総トン数500㌧)が11月3日の公開を静かに待っている。松島の庭園の美しい円通院近くの「みちのく伊達政宗歴史館」では慶長使節パネル展を実施中だ。
 仙台城三の丸跡に立地する仙台市博物館でのお目当ては今年6月、国連教育科学文化機関(ユネスコ)の世界記憶遺産に登録された慶長使節の国宝3点。支倉常長像、ローマ教皇パウロ5世像、ローマ市公民権証書だ。慶長使節関連の国宝47点も常設展示されているが、10月4日~11月17日にはスペイン、イタリアから貸与された資料も含めて特別展が開かれる。このほか、仙台城跡に立地する青葉城資料展示館でも、来年3月末まで慶長使節記念の写真展が開かれている。