伊藤若冲の新発見の「蕪に双鶏図」京都で初公開

江戸時代の絵師、伊藤若冲が30代の時、絵師として身を立てることを決意したころ描いたとされている「蕪に双鶏図」が、京都市右京区の福田美術館で初めて公開されている。この絵は2019年秋、一般民家で新たに発見された若冲の作品。首を大きく折り曲げた雄鶏(おんどり)と、蕪の葉の脇でうずくまる雌鶏(めんどり)が対照的に描かれ、羽の1枚1枚や虫に食われた葉などが、若冲の特徴である緻密な筆使いで表現されている。
同美術館では今回このほか、「雲中阿弥陀如来像」など若冲と弟子らの作品およそ40点が展示されている。この展示会「若冲誕生 葛藤の向こうがわ」は6月21日まで開かれている。