日本遺産 今年度は全国で16件認定、近畿で西国巡礼など

文化庁が認定する「日本遺産」に今年度は全国で16件が認定された。このうち「1300年続く日本の終活の旅~西国三十三所観音巡礼」は、近畿2府4県と岐阜にある33カ所の観音信仰の霊場を巡礼で訪れた人々に、日本人の優しさや心遣いといった豊かな心を伝えるきっかけになるとして認定された。滋賀県内の大津市の三井寺や石山寺など3つの市にある6つの寺の観音像や建物が含まれる。このほか近畿では兵庫県赤穂市の塩づくりが選ばれた。赤穂の塩づくりは江戸時代、入浜塩田と呼ばれる干満の差を利用して海水を引き入れる製塩法を確立し、国内の著名ブランドとして名を馳せたことなどが評価された。日本遺産は2015年、文化庁が各地に点在する有形、無形の文化財を地域のつながりや特徴ごとにまとめ、観光資源としてその魅力を国内外に発信しようと設けたもの。