日産連合に衝撃 カルロス・ゴーン会長ら逮捕
東京地検特捜部は11月19日、日産自動車のカルロス・ゴーン会長(64)を、50億円余りの報酬の過少申告(有価証券報告書の虚偽記載)など金融商品取引法違反の疑いで、グレッグ・ケリー代表取締役(62)とともに逮捕した。
ゴーン氏は日産自動車、フランスのルノー、三菱自動車の3社連合の会長職を務め、ルノーではCEOも兼務。かつて経営不振下にあった会社を、現在のルノーおよび日産自動車に再建、V字回復させた立役者だ。さらに燃費データの不正問題で経営不振に陥った三菱自動車を傘下に収め、実現した3社連合により新車の世界販売でトヨタを抜き、自動車業界で確固たる基盤を築きつつある。この3社連合を束ねる存在だったゴーン氏。それだけに、業界および関係者、従業員が受けた衝撃は大きく、影響は避けられない。
日産自動車の内部調査などによると、ゴーン会長がベンチャー投資目的で海外子会社をつくり、海外の数カ所で自宅用の高級住宅を購入させていた疑いがあることなども分かっているという。