APECで初、首脳宣言出せず 米中対立で調整難航
パプアニューギニアのオニール首相は11月18日、初の議長国として17~18日に開催した第26回アジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議について、首脳宣言の採択を断念する旨、発表した。APECが首脳宣言を採択できなかったのは、発足以来、今回が初めて。
首脳宣言を出せなかったのは、同会議開催前から中国の習近平主席、米国のペンス副大統領が双方の「一帯一路」「自国第一主義」などの立場や政策を強く批判し合い、対立が露わになり調整が難航、折り合いがつかなかったため。
先に中国が米国に提示した142項目の行動計画リストで、新たな局面に入ったとみられる米中貿易戦争だが、今回の強烈な批判の応酬を見る限り、まだまだ紆余曲折ありそうな情勢だ。