IHI タイで藻類からジェット燃料生産技術の実証実験
IHI(東京都江東区)は、タイで藻類からジェット燃料を生産する技術の実証実験を実施する。これは国立研究開発法人、新エネルギー・産業技術総合開発機構(以下、NEDO)の委託事業「バイオジェット燃料生産技術開発事業/一貫製造プロセスに関するパイロットスケール試験」で、サイアム・セメント・グループ(本社:タイ・バンコク)および傘下のSCGセメント ビルディング マテリアルズの協力のもと、タイ国内でパイロットスケール試験設備の整備を開始する。
試験期間は平成29年度~同30年度(2017~2018年度)。設備設置場所はタイ・サラブリ県のサイアム・セメント・グループ所有の敷地内。1万平方㍍規模の培養池を含むプラントを設置。高効率な工業化のための課題の抽出とその対策を検討し、安定的な長期連続運転や製造コストの低減などの実現可能性を検証する。
この開発事業はバイオジェット燃料製造の商用化を目指し、バイジェット燃料生産において複数ある技術の一つとして、微細藻類由来のバイオジェット燃料を一貫製造するプロセスに関する技術開発を行うもので、IHIは神戸大学とともに取り組む。
IHIはこれまでにもNEDOの委託事業を含め、高速増殖型ボツリオコッサス株を用いて研究開発を行ってきた。2015年度には屋外大規模培養(培養池面積1500平方㍍)に成功している。