ふるさと納税を巡る総務省と大阪府泉佐野市の争いは、司法の場に持ち込まれる見通しとなった。今年6月からスタートしたふるさと納税の新しい制度で泉佐野市を除外したことについて、国の第三者機関は「新しい制度が始まる前の対応を、直接的な理由にするのは法律違反の恐れもある」と指摘し、総務省に再検討を勧告していた。 これに対し総務省は10月3日、「過去の事実関係を判断の基準の一つとすることは許容されるべきで、法律違反にはあたらない」などとして、勧告の指摘を否定し、引き続き泉佐野市を除外することを決めた。これを受け、泉佐野市の千代松市長は「総務省の決定は勧告を無視したもので、到底納得できない」として、総務大臣を相手取って高等裁判所に提訴する意向を示した。