ヤマト王権トップ?の木棺初公開、桜井茶臼山古墳

古墳時代の初期ヤマト王権のトップの大王の墓の可能性が指摘されている奈良県桜井市の大型前方後円墳、桜井茶臼山(ちゃうすやま)古墳(3世紀末~4世紀初め、国史跡)から出土した木棺が、保存処理を終え、奈良県立橿原考古学研究所(橿原市)で初公開されている。公開は10月31日まで。                                                                         この木棺はコウヤマキ製で長さ4.89m、幅75cm、厚さ27cm。残っているのは底の部分。同研究所が2009年の発掘調査で竪穴式石室から取り出したもの。2015年から木棺の保存処理を進め、薬剤の溶液に2年間浸けて木材を補強。乾燥後に約1年かけて状態を観察してきた。同時期の大型の前方後円墳の多くは宮内庁の管理する陵墓や陵墓参考地に指定され、原則非公開とされている。