唐招提寺の證玄和尚の遺骨容器に弟子の遺骨

唐招提寺の證玄和尚の遺骨容器に弟子の遺骨

奈良の元興寺文化財研究所の調査によると、奈良・唐招提寺の復興に功績のあった鎌倉時代の高僧、證玄(しょうげん)和尚の遺骨を納めた容器の中に少なくとも3人の遺骨が入っていたことが分かり、寺では弟子の遺骨も追葬したとみている。
容器は直径17㌢、高さがおよそ34㌢の銅製で、表面の銘板には證玄の出身地や没年が刻まれていた。容器からは弟子の名前などが墨で書かれた骨も6つ見つかった。容器は当初から追葬を想定してつくられたとみられていて、同じ容器に追葬した例はこの時代では極めて珍しいという。
證玄は鎌倉時代に金堂や講堂の修復を手掛け、43年にわたり長老として寺の伽藍の復興に尽力した高僧。この容器は2019年2月から奈良国立博物館で公開される。