ノーベル医学・生理学賞に本庶佑・京大特別教授

ノーベル医学・生理学賞に本庶佑・京大特別教授

今年のノーベル医学・生理学賞の受賞者に京都大学特別教授の本庶佑(ほんじょ・たすく、76歳)氏が選ばれた。免疫の働きを抑えるブレーキ役となる物質を発見し、がんに対して免疫が働くようにする新たな治療薬の開発などに貢献したもの。
日本人がノーベル賞を受賞するのはアメリカ国籍を取得した人を含めて26人目で、医学・生理学賞では2016年の大隅良典氏に続いて5人目となる。
本庶氏は免疫をつかさどる細胞にある「PD-1」という新たな物質を発見し、その後、体の中で免疫が働くのを抑えるブレーキの役割を果たしていることを突き止めた。この発見によって再び免疫が働くようにして、人の体が本来持っている免疫でがん細胞を攻撃させる新しいタイプの治療薬「オプジーボ」という薬の開発につながったという。この薬はがんの免疫療法を医療として確立した。