纏向遺跡で出土の桃の種は卑弥呼の時代のもの

纏向遺跡で出土の桃の種は卑弥呼の時代のもの

奈良県桜井市の纏向学研究センターの最新紀要によると、同市の纏向(まきむく)遺跡(国史跡、3世紀初め~4世紀初め)で出土した桃の種について、放射性炭素(C14)年代測定を行ったところ、西暦135~230年のものとみられることが分かった。「魏志倭人伝」に記されている邪馬台国の女王・卑弥呼が君臨した時代と重なる。
これらの桃の種は、遺跡の中枢部とみられる大型建物の跡(3世紀前半)の近くで出土したもので、大型建物の年代が自然科学の手法で初めて測定されたことになる。
今回の年代測定は、纏向遺跡が邪馬台国の重要拠点だったとする邪馬台国の「畿内説」を強める画期的な研究成果といえる。