奈良・斑鳩町の春日古墳内部に石室 素粒子で透視
奈良県立橿原考古学研究所などは2月27日、「ミューオン」と呼ばれる素粒子を使って内部を透視する最新の調査によって、奈良県斑鳩町の春日古墳の中心部に石室とみられる空洞があることが初めて確認できたと発表した。
データの解析から空洞の大きさは幅およそ1.8㍍、高さおよそ2㍍、長さおよそ6.1㍍ほどと推定され、要人を埋葬した石室とみられるという。
春日古墳は形状などから「古墳」とされてきたが、発掘調査が行われたことはなく、内部の構造については分かっていなかった。また同古墳は、豪華な副葬品が発掘され、大きな話題となった藤ノ木古墳の近くにあり、過去に盗掘に遭った形跡がみられないことから、埋葬された当時の状態が残されている可能性があるとして注目されている。